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忘却のおじいちゃん

テオフィロス

[テオフィロス]

キャラID
: RW642-070
種 族
: エルフ
性 別
: 男
職 業
: 旅芸人
レベル
: 133

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テオフィロスの冒険日誌

2021-10-22 16:04:43.0 2021-10-22 19:31:04.0テーマ:その他

【妄想二次創作】 憎しみのはてに その4 (全6話)

※ 注意!
【この日誌にはVer.3クリアまでの本編ストーリー、および様々なクエストに関するネタバレが含まれています】

※ 特に要注意!!
【この日誌には 「 破界篇クエスト 」 の 『 重大なネタバレ 』 が含まれています】



よろしいですか?





 ジャイラ密林を訪れたクマリスは旅の剣士テグラムと出会い、滅びの剣として倒れた魔勇者の魂を完全に消滅させることを決意する。そのために必要な 「 魂呼びの鐘 」 を手に入れたクマリスは滅びの剣の果てた地であるドラクロン山地の飛竜の峰をテグラムと共に訪れた…





テグラム
「なんて険しい山なんだ… 君はよくそんなヒラヒラした服装で平気だな」

クマリス
「私から見れば貴公こそ重そうな鎧を着けてよく山道を登れるものだと感心するぞ」


テグラム
「それだけじゃない、その大荷物はなんなんだ?」

クマリス
「これか? 弁当だ」

テグラム
「弁当って… いくらなんでも多すぎだろう。それにしてもどこまで登るんだ」

クマリス
「あと少しだ。

ほら、着いたぞ」






テグラム
「ここが飛竜の峰の入口… この奥で滅びの剣が… 魔勇者が果てたのか」

クマリス
「なあ、テグラム」

テグラム
「なんだ?」

クマリス
「魔勇者をまだ憎んでいるか?」

テグラム
「…あたりまえだ。ヤツはオレのじいさんの仇だぞ!」

クマリス
「ではもし、魔勇者を前にしたら冷静でいられるか?」

テグラム
「わからない… 初めて君を見た時は魔勇者だと思い込んで怒りに我を忘れていたからな」

クマリス
「そうか。なら、ここから先は私一人で行く。貴公はここで待っていてくれ」

テグラム
「…わかった。 ああ、これを渡しておかなきゃな。君に頼まれて集めた 『 灰 』 だ」

クマリス
「ありがとう。これがあれば魔勇者の魂を完全に消滅させる魔法陣を描くことができるよ。

それじゃあ、行ってくる」



テグラム
「クマリス!」

クマリス
「なんだ?」

テグラム
「信じているからな」


クマリス
「…まかせておけ」











クマリス
「…よし、魔法陣はこれでいいだろう。あとは魂呼びの鐘を鳴らせば魔勇者の魂を呼び寄せることが出来るはず」



…チリーン


……リィィン



………ィィ…ン







クマリス
「…ダメか?」








「………うう」


クマリス
「!」


「…なんだ…この音は? …私は…いったい?」


クマリス
「気分はどうだ、魔勇者アンルシア?」






魔勇者
「!?

貴様っ! 護りの盾!」


クマリス
「自覚と記憶はあるようだな、どうやら成功したか」

魔勇者
「そうだ… 私は貴様に敗れた挙げ句、滅びの手であるマデサゴーラに…

死人の私を呼び出してどうするつもりだ!」

クマリス
「貴様との決着をつける。足下を見てみろ」

魔勇者
「決着だと?

まさか、この魔法陣で私の魂を完全に消滅させる気かっ!?」

クマリス
「放っておけばまた復活するかもしれんからな」

魔勇者
「くっ! 動けん! 体の自由が…」

クマリス
「あきらめろ、霊体の貴様にはどうすることもできん」

魔勇者
「なぜだっ!? なぜここまでする!」

クマリス
「なぜだと? 貴様がこれまでどれだけの外道を行ったと思っている! 信じていた民を裏切り、多くの者を手にかけ、あまつさえこの世界を滅ぼそうとした! 貴様一人の命であがなえるものかっ!!」

魔勇者
「それは貴様も同じだろう! 私と貴様はもともと同じ魂から生み出されたんだぞ!」

クマリス
「だから責任を取る。これ以上の問答は無意味だ。おとなしく受け入れろ」


魔勇者
「………私は …なんのために生まれてきたんだ」

クマリス
「最期に何か言い残すことはあるか?」


魔勇者
「もういい… もう疲れた… ひと思いに消滅させてくれ」

クマリス
「…いい覚悟だ」
 



【 憎しみのはてに その5 につづく 】
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