※ 注!
【 この日誌は妄想二次創作日誌です。広い心でお読みください 】
【 この日誌にはメタフィクション的な表現が含まれております。ご了承ください 】
よろしいですか?
グレン城下町の冒険者の酒場。
そこは多くの冒険者たちが集う憩いの場である。
そんなグレン城下町の酒場に今宵も一人の男が訪れるのであった…
紹介人ガーゴ
「悪いね神父さま、今夜はもう店じまいなんだよ」
ダズボ神父
「…一杯だけで良いので、飲ませていただけないでしょうか?」
ガーゴ
「やれやれ、そんな顔されたら追い返すわけにはいかないじゃないか。わかったよ」
ダズボ神父
「…ありがとうございます」
ガーゴ
「注文は?」
ダズボ神父
「テキーラを… ロックで」
ガーゴ
「オーケー
…はい、おまたせ」
ダズボ神父
「いただきます… ゴクッ… ゴクッ… プハァッ!」
ガーゴ
「何か悩んでいるんだろ? アタシで良ければ話しておくれよ。神父さまみたいに告解を聞き慣れてるわけじゃないけど、少しは楽になると思うからさ」
ダズボ神父
「………ヒマなんです」
ガーゴ
「 え? 」
ダズボ神父
「最近、冒険者が全然教会に来ないんです! そりゃ、神を頼る人がいないというのは喜ばしいことですよ。でも… このところルーラストーンを書き換えに来る冒険者もほとんどいないんです!」
ガーゴ
「あー、そりゃアレだね。冒険者を好きな所に飛ばしてくれるバシッ娘っていう女の子がレンドアにいるって噂だから、きっとそっちに行ってるんじゃないかな」
ダズボ神父
「な、なんですって!? しかし、呪いを解いたり毒の治療をしたり、死者を生き返らせたり、神父はそういうことも出来るんですよ!」
ガーゴ
「それ、たいていの冒険者は全部自分で出来るから」
ダズボ神父
「で、でも! 冒険を始めたばかりの初心者は自分では出来ないはず! サポート仲間だっていないのに!」
ガーゴ
「ごめん、今は初期村を出発する時にサポート仲間が付くんだよ」
ダズボ神父
「なっ…!?」
ガーゴ
「ウチら酒場のオーナーのたっての頼みでね、新人冒険者を手厚く支援するためにサービスでサポート仲間を派遣してるのさ」
ダズボ神父
「そ、それでも、種族を変えるのは教会の神父にしか出来ないんですから…」
ガーゴ
「それも今はダーマ神官が出来るようになっちゃったんだよねー。ウチの酒場にいるグイブ神官も種族変更できるよ」
神官グイブ
「ども」
ダズボ神父
「ぐふっ…!」
ガーゴ
「…あれ? アタシ、なんかマズイこと言った…かな?」
ダズボ神父
「…はぁ、十年前は良かった。グレンの町も今より活気があって…」
ガーゴ
「神父さまって、そんな昔からこの町にいたっけ?」
ダズボ神父
「そのくらい遠い昔に感じるということです。あの頃はひっきりなしに冒険者の方々が教会を訪れていました。なのに今は…」
シトリ
「ほーんと、そうですよねー」
ダズボ神父
「えっ!? シ、シトリさん? いらっしゃったんですか」
シトリ
「さっきからずーっといましたよ-。うふふ。私の素材屋も昔はとーっても賑やかだったんですー。それが今じゃすっかり閑古鳥が鳴いちゃってますからー」
ダズボ神父
「はぁ…」
シトリ
「 『 シトリさんおいくつですか? 』 なーんて冒険者の皆さんにいっつも聞かれちゃってー。ねぇ、神父さまは私がいくつに見えます?」
ダズボ神父
「え!? えーっと…」
シトリ
「あーっ! 今、考えたでしょ! 『 何歳って答えるのが正解なのか? 』 とか 『 見た目より若く答えたほうが良いのか? 』 とか! それって、私がもう若く見えないってことですよね!? 若く見えないってことですよねっ!!?」
ダズボ神父
「そ、そんなことは… というかなぜ二回も繰り返したんですか…」
ガーゴ
「あちゃー、シトリさんちょいと飲み過ぎだわ。神父さま、悪いけどシトリさんを家まで送っていっとくれよ」
ダズボ神父
「わ、わたしがですか?」
ガーゴ
「おや、神に仕える者がこんな真夜中の町に女性をひとりで放りだすのかい?」
ダズボ神父
「うう… わかりました… さ、シトリさん立って」
シトリ
「立てなーい、おんぶー」
ダズボ神父
「おんぶって… しかたありませんね」
神官グイブ
「ガーゴさん、シトリさんが飲んでいたのって…」
ガーゴ
「ん? ああ、ただの水だよ。いやー、みごとな酔っ払いぶりだったねー。あっはっは」
神官グイブ
「………怖っ」
【 とある神父の憂鬱 完 】