※ 注意!
【 この日誌は愚痴日誌です 】
【 この日誌はドラクエ10とはほとんど関係ありません。ご了承ください 】
【 この日誌は、ゲームやアニメ、漫画、ラノベなどの作品を批判する意図はありません 】
よろしいですか?
「 アルスよ! 実はおまえは伝説の勇者の血を引きし者だったのだ! 」
ファンタジーものでよくある展開ですよね。
それまで普通の生活を送っていた少年少女の元にある日突然使者がやってきて 「 お前は特別な者だったのだ! 」 と告げる。
なんて燃えるシチュエーションでしょう!
でも、正直なことを言うと僕はこのシチュエーションはあまり好きじゃないんです。
もっと正確に言うと 「 ありふれすぎて飽きた 」 といったところです。
【 血筋って重要ですか? 】
主人公が実は特別な血筋だった、というのは巷に溢れまくっている設定です。
その理由は
・ ドラマチックだから
・ 特殊な能力の理由をつけやすいから
だと思うんですね。
例えばドラクエ5の主人公リュカ。
リュカはグランバニア国王パパスと、エルヘブンの民マーサの間に産まれました。
エルヘブンの民は天界、人間界、魔界をつなぐ門を守護する一族であり、かつては魔物と心を通わせることができましたが、現代ではマーサのみとなっていました。
幼い頃は父親に連れられ流浪の旅を続けていた少年が、実はとある王族の血を引く者でしかも魔物と心を通わせることができるという母親譲りのチカラを持っていた。
どうです? ドラマチックですよね?
こういう設定が時代を超えて人気があるのは、誰もが持っているであろう 「 自分は特別な存在でありたい 」 という願望を満たしてくれるからだと僕は思います。
ドラクエシリーズのナンバリングタイトルの主人公は一貫して 「 特別な存在、血筋 」です。
それが、プレイヤーの欲求を最もストレートに満たすからでしょう。
一方で、ドラクエと双璧をなす国産RPG 「 ファイナルファンタジーシリーズ 」 においては、しばしばフツーの人間が主人公を務めています。
2のフリオニール、7のクラウド、12のヴァンがそうですね。
クラウドに関しては後天的に魔晄を大量に浴びたことで超人的な身体能力を身につけたという経緯はあるものの、出身に関してはニブルヘイムの一般家庭に生まれたフツーの少年でした。
【 フツーの人間だと思っていたら実は特別な血筋だった 】
作中で主人公の血筋が明かされることもあります。
大人気漫画 「 鬼滅の刃 」 の主人公、竈門炭治郎。
彼は炭焼きを生業とする家系に生まれ、父を失った後は長男として家族を支えて働くフツーの少年でした。
それが鬼によって家族を皆殺しにされた後は、唯一生き残ったものの鬼になってしまった妹の禰豆子を人間に戻すために、鬼殺隊の一員として鬼と戦いながら妹を人間に戻す方法を探します。
僕は当初、炭治郎の急激な成長は超人的な努力と、修行に対するひたむきさゆえだと思っていました。
ところが、実はご先祖様が 「 日の呼吸 」 の創始者と知り合いで、先祖代々日の呼吸を 「 ヒノカミ神楽 」 として継承してきた一族であることが判明します。
「 結局おまえも特別な血筋だったんかーい!? 」
ってなことを言うと、反論する人もいるでしょう。
「 いやいや、例え特別な血筋であっても本人の努力がなければその能力を発揮することはできないんだよ 」
と。
その通りだと思います。
ただ、主人公が特別な血筋だったという設定を見ると 「 ああ、またか 」 と思ってしまうんですよね。
最近はさらに 「 血筋 」 も 「 努力 」 も吹っ飛ばして特別な存在になれるという禁断の果実をサブカルチャー界隈は手に入れてしまいました。
「 異世界転生 」 です。
【 血統主義から異世界転生へ 】
こうなるともう何でもアリです。
どんな理不尽な能力を持っていようと 「 だって転生者だもん 」 の一言で片付けられるのです。
しかも 「 異世界 」 にすればどんな世界設定も思いのまま。
極めて手っ取り早くお客さんの満足感を充たすことができるのですから、そりゃみんなこの禁断の果実に飛びつきますよね。
かつては 「 特別な血筋 」 が漫画やアニメではもてはやされていましたが、今やその地位は 「 異世界転生 」 に取って代わられたのかもしれません。
以上で 【 血統主義から異世界転生へ 】 の日誌を終わります。
読んでくださってありがとうございました。