【 なぜ、ドラクエ10はコラボイベントが少ないのか? 】
提案広場を見ていると、次のような提案を時々見かけます。
『 他の作品とのコラボイベントをもっと開催して欲しい! 』
スマホのソーシャルゲームなどではお馴染みとなっている他作品とのコラボイベント。
しかし、ドラクエ10ではこの10年間で数えるほどしかコラボイベントが開催されていません。
なぜか?
今回の日誌は、それについて僕が思うことを書いていきます。
【 コラボイベントを開発するのはとても大変 】
コラボイベントが開催されない最大の理由。
それは、何と言っても 『 開発が大変だから 』 です。
そもそもドラクエ10ではほぼ毎月のように季節イベントが開催されています。
・ 1月にはお正月
・ 2月はバレンタイン
・ 3月はホワイトデー
・ 4月はお花見
などなど…
これらの開発に割くリソースは膨大です。
それに加えて、不定期に開催されるイベントがあります。
・ コロシアムバトルグランプリ
・ モンスターバトルロード協力チャレンジバトル
・ ドルボードレース
・ バトルトリニティ対抗戦
などなど…
これらの合間を縫ってコラボイベントを開発するのがどれほど大変かは想像に難くありません。
また、苦労して開発しても、それで冒険者が満足するとも限らないのです。
現在開催中のドラクエタクトとのコラボイベント( 再演 )では、ドラクエタクトに登場するエレジアというモンスターとの戦闘イベントがあります。
このエレジアはドラクエ10では初登場となるため、そのモデリングから戦闘モーションに至るまで完全に新しく開発する必要がありました。
ここまで気合いが入っていれば、冒険者にとっても満足度は高いと思います。
一方、つい先日開催された漫画 『 蒼天のソウラ 』 とのコラボイベントは、漫画の主人公ソウラがグレンの町にやってきて、話しかけるとイベント限定報酬の家具が貰えるというものでした。
こちらもソウラのモデリングは完全新規で開発されましたが、ただ話しかけるだけのイベントのため冒険者からは 「 物足りない 」 という意見も聞かれました。
ただ、サブを含めて複数キャラで報酬を貰いたいと考えている冒険者にとっては、簡単に終わる方が良いという意見もあるので、どちらが正しいというものでもないのが難しいところです。
【 コラボ先との権利関係の問題 】
他作品とのコラボをするとなると権利関係について色々な調整が必要になってきます。
これがとにかく面倒で厄介なのです。
そのため、今までドラクエ10で開催されてきたコラボイベントのほとんどは、自社であるスクエニ作品とのコラボばかりでした。
・ DQ8
・ DQ11
・ DQウォーク
・ DQタクト
・ DQライバルズエース
・ DQモンスターズジョーカー3
・ 星ドラ
・ DQモンスターパレード
・ DQけしケシ
・ DQビルダーズ2
・ FF11
・ FF14
・ 予言者育成学園
などなど…
これは、他社の作品よりも権利関係の調整が比較的容易だからだと思います。
【 スクエニ以外の企業とのコラボイベントの報酬は、再入手する手段を用意するのが難しい 】
前述の作品とのコラボイベントの報酬は、その後にイベントが再演されたり、オルフェアの町にいる交換屋メリーポコからプレゼントチケットと引き替えに入手できるなど、イベントを遊べなかった冒険者にも再入手方法が用意されています。
しかし、スクエニ以外の企業とのコラボイベントの報酬は、再入手の方法を用意するのが極めて難しいのです。
・ ローソンコラボ
・ すしざんまいコラボ
・ Vジャンプコラボ
・ 週刊少年ジャンプコラボ
・ 蒼天のソウラコラボ
などなど…
これらのコラボイベントの報酬は、一度入手の機会を逃したら再入手するのはほぼ不可能です。
今回、Vジャンプ7月号にドラクエ10のゲーム内で使えるオシャレ装備 「 シュパルトエッジ ( 片手剣 ) 」 のアイテムコードが付録に付くことになりました。
シュパルトエッジは2015年に、ドラクエ10三周年を記念して漫画家の久保帯人先生がデザインして下さった装備品なのですが、その後入手手段が無く新規に始めた冒険者から 「 シュパルトエッジが欲しい 」 という要望が寄せられたため、集英社の好意によって再録が実現したそうです。
このように、コラボイベント参加のタイミングを逃すと報酬を再入手する手段が無かった場合、冒険者の間でストレスとなる懸念があるため、他社とのコラボは難しいのだと思います。