※ 注意!
【 この日誌にはバージョン5.3 『 勇者復活 』 のメインストーリーにおけるネタバレが含まれております 】
【 この日誌は妄想二次創作です。広い心でお読み下さい 】
よろしいですか?
ゲルト海峡の戦いで魔王ヴァレリアに敗北を喫した勇者姫アンルシアは、王家の迷宮での厳しい修行を乗り越え 「 天雷の大勇者 」 として覚醒。
魔王ヴァレリアに雪辱を果たすべく、ルシェンダ、シンイ、エステラを伴いルクスガルン大空洞を通り魔界を目指すのだった。
アンルシア
「この大扉の向こうが魔界…」
ルシェンダ
「我が友 賢者マリーンから聞いた話では、この扉の向こうにはバルディスタという国の駐屯所があるそうだ」
エステラ
「無用な戦闘は避けたいところです。気付かれずに通り抜けられれば良いのですが」
シンイ
「魔族相手に何を躊躇する必要があるのです? 立ちはだかるのであれば倒して進めばよいではありませんか」
ルシェンダ
「魔族に故郷の村を滅ぼされたおまえの気持ちはわかる。だが優先順位を間違えるな。我らの目的はアストルティアを侵略しようとした女魔王の討伐だ」
シンイ
「わかりました…」
エステラ
「とはいえ、この扉を開けないことにはどうしようもありませんね」
ルシェンダ
「気付かれずに…とは流石に虫が良すぎるか。やむをえん、なるべく慎重に扉を開けてあとは成り行きに任せよう。アンルシア姫、頼む」
アンルシア
「承知しました。
はぁああああああッ!!」
ゴゴゴゴゴゴ…
アンルシア
「これはッ!?」
ルシェンダ
「なんだ、この異常なまでに濃い魔瘴は!?」
エステラ
「静かに! 人々の話し声が聞こえます… 」
駐屯兵A
「魔瘴塚から噴出する魔瘴の勢いは増すばかりです! 早く退避を!」
駐屯兵B
「大魔王城に向かわせた遣いからの連絡はまだかッ!?」
駐屯兵C
「今さら来ても間に合いませんよ!」
シンイ
「どうやら、この状況は魔族たちにとっても非常事態のようですね」
エステラ
「今ならこの混乱に乗じて誰にも気付かれずに通り抜けられるかもしれません」
ルシェンダ
「たしかにな。問題はこれほど濃密な魔瘴の中を通って無事でいられるかだが…
どうした、アンルシア姫?」
アンルシア
「この魔瘴は 『 魔瘴塚 』 という所から吹き出しているようです。なら、その吹き出し口を塞げば魔瘴の噴出を止められるのではないでしょうか?」
シンイ
「そんなことをすれば魔族に見つかってしまいます!」
アンルシア
「私たちは無事に通り抜けられても、ここにいる兵士たちは魔瘴で死ぬかもしれないわ」
シンイ
「魔族を助けようというのですか…?」
エステラ
「時間がありません。こうしている間にも私たちの体も魔瘴に蝕まれてしまいます」
ルシェンダ
「兵は拙速を尊ぶ。私は魔瘴塚の場所を探知するから、アンルシア姫とエステラ殿は魔瘴塚の周辺を破壊し岩塊で噴出を止めてくれ。残留した魔瘴は私の 『 聖別の詩歌 』 で消せるはずだ」
アンルシア
「はい!」
エステラ
「おまかせください」
シンイ
「なぜ、そんなことを…」
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シィジャン兵士長
「…おまえたちが魔瘴塚を塞いだのか?」
アンルシア姫
「質問に答えなさい。私たちは氷を操る女の魔王を探しています。居場所を教えれば手荒なことはしないわ」
シィジャン兵士長
「…知らぬ。 知っていても教えるわけにはいかない」
アンルシア
「…そう、わかったわ。 皆、行きましょう」
シンイ
「尋問しないのですか!?」
ルシェンダ
「ムダだ。仮に拷問したところで、そんな手段で得た情報に信憑性があるとは思えん。だが手がかりは得た」
エステラ
「手がかり?」
ルシェンダ
「ここの駐屯兵たちの鎧は、ゲルト海峡に現われた女魔王の軍隊のものと同じ鎧だ。つまり、氷の女魔王はバルディスタ城にいる」
アンルシア
「…待っていなさい、氷の魔王!」
バルディスタ城を目指す勇者姫一行。
はたして、その先で何が待っているのか?
【 勇者姫一行魔界道中記 その2 に続く 】