※ 注意!
【 この日誌にはバージョン5.3 『 勇者復活 』 のメインストーリーにおけるネタバレが含まれております 】
【 この日誌は妄想二次創作です。広い心でお読み下さい 】
よろしいですか?
魔王ヴァレリアに雪辱を果たすため魔界を訪れた勇者姫一行はバルディスタ城のベルトロから新たな大魔王が誕生したことを知らされる。ことの真偽をたしかめるべく、一行は情報を集めるためゼクレス魔導国があるベルヴァインの森に向かうのだった。
ブーバ
「うわぁーッ! 誰か助けてーッ!!」
ダックスビル
「クワーーーッ!!」
エステラ
「大変! 子どもが魔物に襲われています!」
アンルシア
「おやめなさい!」
ダックスビル
「クワッ!? クワックワーーッ!」
シンイ
「威圧しただけで魔物を追い払うとは… さすが勇者ですね」
ルシェンダ
「アストルティアでは見ない魔物だったな。巨大なキノコの魔物といい、やはり魔界は油断ならん」
アンルシア
「ルシェンダ様、ゼクレス魔導国はまだ遠いのでしょうか?」
ルシェンダ
「いや、もう近くまで来ているはずだ。先を急ごう」
==========
ルシェンダ
「着いたぞ、ここがゼクレス魔導国だ」
アンルシア
「なんて立派な街並み… 魔界にこんな洗練された文化があるなんて…」
シンイ
「感心している場合ではありません。大魔王城の場所と氷の女魔王についての情報を集めなければ」
エステラ
「あちらにいる魔族に聞いてみましょう。
もし、率爾ながらお尋ねします」
テアノーデ
「ん? オレに用か?」
シンイ
「氷の女魔王について知っていることを教えなさい!隠すとためになりませんよ!」
テアノーデ
「うおっ!? な、なんだ!?」
アンルシア
「シンイさん! そんなに語気を荒げては逆効果です!」
シンイ
「しかし…!」
ルシェンダ
「落ち着け、ここで騒ぎを起こすのはまずい」
エステラ
「申し訳ありません、私たちは氷の女魔王を探しているのです。何か知っていることがあれば教えていただけませんか?」
テアノーデ
「あ、ああ。氷の女魔王ねぇ… と言っても、オレは他国の情勢に疎くてなぁ。この国で強い女の魔族と言えばエルガドーラ様だが亡くなられたし、しいて言えばベラストル家のリンベリィ様が態度だけなら魔王と言えなくもないな」
エステラ
「ベラストル家?」
テアノーデ
「この国でも有数の大貴族だよ。高台にある一番立派なお屋敷がそうさ」
アンルシア
「どうします? 氷の女魔王とは関係ないようですが」
ルシェンダ
「だが、大貴族というからには魔界の趨勢にも詳しいだろう。何か有益な情報を得られるかもしれん」
エステラ
「行ってみる価値はあるかもしれませんね」
==========
リンベリィ
「な、なによアンタたちッ!? ここを誰の屋敷だと思って勝手に入ってきているのッ!?」
エステラ
「…この少女が有数の大貴族なのでしょうか?」
シンイ
「とてもそうは見えませんが…」
ルシェンダ
「見た目で判断するな。魔族の年齢は見た目では分からぬものだからな」
アンルシア
「ルシェンダ様が言うと説得力ありますね」
ルシェンダ
「何か言ったか?」
アンルシア
「いえ! なにも!」
シンイ
「しかし、魔界の情勢に精通しているようにも思えませんよ」
エステラ
「この子から情報を得るのは無理なのでは…」
リンベリィ
「ちょっと! さっきから黙って聞いていればずいぶんと好き勝手言ってくれるじゃない! 知りたいことがあるなら特別にこのリンベリィ様が教えてあげてもいいわよ!」
ルシェンダ
「我々は氷の女魔王について情報を集めている。何か知っていることがあれば教えてほしい」
リンベリィ
「氷の女魔王? アンタたち魔王ヴァレリアに復讐でもしようっていうの?」
アンルシア
「ヴァレリア… それが氷の女魔王の名前!」
リンベリィ
「魔王ヴァレリアならジャリムバハ砂漠よ! ほら、教えてあげたんだからさっさとここから立ち去りなさい! このうすらバカ!」
エステラ
「これ以上情報を聞き出すのは無理みたいですね…」
ルシェンダ
「まぁいい、どうせ次はジャリムバハ砂漠のファラザードに行く予定だったからな。氷の女魔王の名前が分かっただけでも良しとしよう」
リンベリィ
(バカね。ヴァレリアは本当は大魔王城にいるのよ。砂漠を歩き回って干涸らびるといいわ)
魔王ヴァレリアはジャリムバハ砂漠にいるとリンベリィから嘘を教えられた一行はファラザードを目指すのだった。
【 勇者姫一行魔界道中記 その5 に続く 】