※ 注意!
【 この日誌にはバージョン5.3 『 勇者復活 』 のメインストーリーにおけるネタバレが含まれております 】
【 この日誌は妄想二次創作です。広い心でお読み下さい 】
よろしいですか?
魔王ヴァレリアはジャリムバハ砂漠にいるとリンベリィに教えられた勇者姫一行は砂漠の商業都市ファラザードにたどり着いたのだった。
クージャ
「ようこそ旅人たちよ。ここは砂の都ファラザード。魔界で最も自由で活気にあふれる砂漠の不夜城だ」
アンルシア
「…なんだか妙に友好的な態度ね。かえって不気味だわ」
シンイ
「なにかの罠かもしれません。気を付けましょう」
エステラ
「そうですね。魔王ヴァレリアがいるという大魔王城の場所を聞き出すまで慎重に行動しなければ」
クージャ
「!? お前達… 今、大魔王城の場所と言ったかッ!?」
ルシェンダ
「マズイ! 感づかれたか!?」
クージャ
「そうかそうか! 大魔王城に用があるのか! ならば是非この町で休んでいってくれ」
一同
「…え?」
クージャ
「新たな大魔王様が即位されてからというもの、大魔王様に謁見を望む者たちが急増してな。今、ファラザードではここを大魔王城に向かう者たちの宿場町として盛り上げようという気運が高まっているのだ」
シンイ
「…なんというか、商魂たくましい魔族もいたものですね」
エステラ
「その、大魔王城へはどうやって行けば良いのでしょう?」
クージャ
「ここからすぐ北東にあるザード遺跡を抜けるとデスディオ暗黒荒原に出るから、後は道なりに北へ向かえば大魔王城が見えてくるぞ。雷光を背に浮かび上がる大魔王城は圧巻のひと言に尽きる。是非堪能してほしいものだな」
アンルシア
「なにはともあれ、これで大魔王城の場所が分かりました! あとは準備を整えて乗り込むだけです!」
ルシェンダ
「よし、おまえたちはこのバザールで必要な物を買いそろえてくれ。私は他に有益な情報がないか聞き込みをしてくる」
シンイ
「あ! お一人で行動されては危険…
行ってしまわれた。おじいさまから聞いてはいたけど、剛胆というか傍若無人というか。
エステラさん? どうされました?」
エステラ
「いえ、この国の魔族たちを見ていました」
シンイ
「バルディスタやゼクレスと違い、ここの魔族たちは生き生きとしていますね」
エステラ
「それもあるのですが、彼らの姿が…」
シンイ
「姿?」
「頭にツノを生やし、肌の色こそ違えど、その姿は私がアストルティアで見た竜族以外の六種族そのものです」
シンイ
「!」
エステラ
「…いったい 『 魔族 』 とはなんなのでしょうか」
アンルシア
「二人とも、この剣を見て下さいッ!!」
シンイ
「わぁっ!? ビックリした… どうしたのですかアンルシア姫、そんなに興奮して」
アンルシア
「そこの武器屋で 『 大魔王さえも倒せる武器が欲しい 』 と言ったらこの剣を紹介されたのです! なんでも暗鉄鉱ネクロダイトという魔界でしか採れない特殊な金属で作られていて魔力を宿しているのだとか」
シンイ
「…まさか、買ったんですか?」
エステラ
「ちなみに、お値段はおいくらだったのでしょう?」
アンルシア
「それが、今だけ期間限定のサービス価格だとかで、89万3千ゴールドでした!」
シンイ
「それ間違いなくぼったくりですよッ!!」
アンルシア
「で、でも、この剣を買う時に大魔王についても色々と教えてもらったんですよ」
エステラ
「大魔王について?」
アンルシア
「ええ。今の大魔王はこの魔界に突然現われた人物で、つい最近繰り広げられた魔界を揺るがす大戦を平定し、バルディスタ、ゼクレス、そしてファラザードのそれぞれの魔王を配下に収めた傑物らしいわ」
シンイ
「三つの国の魔王全員を配下に…!?」
エステラ
「私たちの当初の目的は魔王ヴァレリアを倒すことでしたが、こうなっては大魔王との戦いを覚悟しなくてはなりませんね」
アンルシア
「大丈夫よ! このネクロダイトの剣があれば!」
シンイ、エステラ
「いや、無理でしょう」
大魔王との戦いを覚悟する勇者姫一行。
一方、単独行動をとるルシェンダはファラザードの片隅にある宝飾店を訪ねていたのだった…
【 勇者姫一行魔界道中記 その6 に続く 】