※ 注意!
【 この日誌にはバージョン5.3 『 勇者復活 』 のメインストーリーにおけるネタバレが含まれております 】
【 この日誌は妄想二次創作です。広い心でお読み下さい 】
よろしいですか?
ファラザードのバザールでアンルシア姫がぼったくり被害に遭っていたころ、ルシェンダは町外れにある宝飾店を訪れていた…
アクセ屋ルイッサ
「いらっしゃい。どんなアクセサリーをお探し? ウチの品揃えはゼクレスにだって負けないよ」
ルシェンダ
「悪いが客じゃないんだ。人を探していてね。マリーン… いや、レディウルフという名前に心あたりはないか?」
ルイッサ
「! レディウルフにどのような…」
ハーリー
「レディウルフにどのようなご用件がおありですか?」
ルシェンダ
「あなたは?」
ハーリー
「失礼、僕はこのアクセサリー屋の経営者でハーリーといいます。レディウルフはたしかにウチのお得意様ですが、顧客の個人情報を軽々と話すわけにはいきません。差し支えなければあなたとレディウルフの関係を教えていただけませんか?」
ルシェンダ
「…古い友人だ」
ハーリー
「なるほど。店先で立ち話をするのもなんですから、あちらのテラスで話しましょう。ルイッサ、少し店を離れるから後を頼むよ」
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レビア
「あれ? テンチョーどうしたんすか?」
ハーリー
「休んでいるところ悪いね、こちらのお客様と大切な話があるんだ。すまないが二人とも席をはずしてくれるかな」
ナビア
「わかりました。レビア、行きますよ」
レビア
「えー、せめてこのお茶を飲んでから… って痛い! わーかったから! 引っ張らないで~!!」
ハーリー
「さて、ここならゆっくりと話ができるでしょう」
ルシェンダ
( 開放的なテラス… 逃げようと思えばいつでも逃げられる。私を軟禁しようというわけではなさそうだな )
ハーリー
「それで、レディウルフに一体どのようなご用がおありなのですか?」
ルシェンダ
「私はこの辺りの地理に疎い。土地勘のある彼女に助力を頼もうと思ってな」
ハーリー
「なぜ、僕のお店を尋ねたんです」
ルシェンダ
「宝石魔術の達人である彼女なら、その土地の宝石商とは必ずコネクションがあると考えた。それに…」
ハーリー
「それに?」
ルシェンダ
「ここは砂漠の国だからな」
ハーリー
「…最後のはよくわかりませんが、あなたの言葉に嘘は感じられません。いいでしょう、レディウルフについて知っていることを教えますよ」
ルシェンダ
「ありがとう、助かる!」
ハーリー
「と言っても、実はレディウルフが今どこにいるかは僕にも分からないんですよ」
ルシェンダ
「彼女は今、魔界で何をやっているんだ?」
ハーリー
「知らないんですか?」
ルシェンダ
「…最後に会ったのはもう随分と前でな、各地を放浪しているとは聞いていたのだが詳しくは」
ハーリー
「レディウルフは魔界各地の宝石鉱山を所有するオーナーですよ。ウチのお得意様であり、重要な取引先でもあるんです」
ルシェンダ
「鉱山を所有!? いや、彼女ならあり得る話だな。それにしてもスケールの大きい…」
ハーリー
「そんなレディウルフを慕う者も多く、彼女は 『 赤狼組 』 という私設部隊を持っていましてね」
ルシェンダ
「赤狼組?」
ハーリー
「まぁ、実際はゴロツキの集まりなんですが、リーダーのバタンは話のわかる男… いや、ウルフです。レディウルフの最近の動向を知りたければ彼に聞くのが良いでしょう。
彼らはこの国の裏通りを根城にしているはずですよ。僕が教えられるのはここまでです」
ルシェンダ
「ありがとう。忙しいところ手間を取らせてすまなかった」
ハーリー
「いえ、次はお客として来店するのをお待ちしていますよ」
ルシェンダ
「赤狼組のバタンか… 賢者マリーンの助力を得られれば心強いが今は時間が無い。アンルシア姫たちとの合流を優先するとしよう」
アンルシア姫たちと合流したルシェンダはぼったくり被害に呆れつつ、大魔王城のあるデスディオ暗黒荒原を目指しファラザードを後にするのだった。
【 勇者姫一行魔界道中記 その7 に続く 】