子供の頃のわたしは、お世辞にも出来た子供ではありませんでした。
「将来立派な大人になるために、勉強しなさい」
そう両親にいわれて、机には向かうのですが、どうも学問には不向きで、成績はいつもひどいものでした。
そんなわたしは、大人たちの目を盗んでは、家を飛び出し、野山を駆け回って遊ぶのが大好きでした。こういうわたしの気質が冒険者に向いていたのかもしれませんね。
あと、大好きだったのはお風呂でした。人と言うものは世間というものにしばられて生きています。そんなものを脱ぎ捨て、身も心も裸になれる場所。それがお風呂でした。
あれからいろんなことがありましたが、わたしは今、冒険者として、それなりの成功をおさめています。
そろそろ故郷にもどるもの、いいかもしれませんね。