コンバンハ。
初めてトマトを育ててみました。
成程…これは美味ッ!みるみるフトコロが満たされてゆくーッ!!
今になってお金のありがたさ、大切さを痛感しているゼファーです。
まさか、あんなことになってしまおうとは…(遠い目)
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数日前、ミリオネア冒険者の称号を獲得したある日。
たった一夜にして100万Gが消滅するという事件が発生した。
今回はその“リンジャハルの悲劇”にも似た、事件の謎を紐解いていこうと思う――
酒に酔った時。自棄になった時。真夜中の妙なテンションの時。
人は冷静ではいられなくなる。
その夜、魔法使いだけではスキルポイントを持て余してしまうため
並行してまもの使いを育てるべく、既存の無法者のドレスアップを計画した。
レイブンヘッドの魅力に取り憑かれている私は
当然の如く、第三の鳥人戦士を生み出そうとしていたのだ。
但し、今回はコスプレである。
レイブンヘッドのシルエットが、私の敬愛する某ゲームのキャラクターに
それとなく似ていたという理由から、真似てみようと思い立ったのだ。要はパクリだ。
否、リスペクトしているのだから、ペクリと呼ぶべきか。(やかましい)
…結果は大失敗だった。オレタチの夏は終わったのだ。
もはや何が元ネタかも分かるまい。ましてコレで語っては恥の上塗り。
強いて言うなら、もう少し赤い部分が多いほうが近かったか。
惜しみなくブラックリリィを塗りたくりながら
師団長やクリムゾンなど、ソレらしいものは何でも試した。
大金を握り締めている余裕と、好きなキャラクターを完成させたいという想いが
歯止めを効かなくさせてしまったのだろう。
納得のいかないまま、朝を迎える頃には所持金は底をついていた。
それと同時にようやく目が醒め、後悔の果てにコスプレは断念したのだが
この格好でご近所を出歩くことは困難を極めるため、修正は不可欠だった。
最終手段として残していた倉庫の素材を切り売りすると30万Gほど確保できたので
黒いレイブンヘッドを流用してのラストチャンスに臨んだ。
同じ黒に澄んだモーニングコーヒーは鈍る頭を冴え渡らせ
先刻の失敗も恐れることなく、なんとか納得できるものが完成した。
…ここまでが前置きの、オサ・レ通信、第8弾。
いかがだろうか。
先にボツを見せてハードルを下げる技法は。(デジャヴ)
馴染みの神兵の鎧では、白い翼を塗り替えられない。
なによりダークサイドらしい荒々しさを出すために、今回はやいばの鎧を採用。
黒く冷たい鉄の翼を表現した。
その出で立ちはまるで、悪の組織に与するアンチヒーロー。最高幹部が一席。
怪鳥軍団を束ねる女傑、“黒雛”のゼファー。といったところか。
「お前らみたいなのが、あたしと同じ鳥人戦士だと?ハッ、笑わせるッ!」みたいな。
「チカラを使い果たしたか!きょ、今日はこのくらいでカンベンしたらぁー!」みたいな。
こうして130万Gと引き換えに、ひとつのドレスアップを完成させたが
今回ばかりは流石に懲りた。反省しきりである。
もう悪ノリでドレスアップは絶対にしません!と心にキツく誓い
本当はミルクたっぷり甘々のコーヒーをクイと飲み干したのだった。