まーた水槽か!とツッコまずにはいられない。
階段を登ってまず目にするのはアクアリウム。
飼うならアッパー系よりダウナー系、らしい。意味は良くわからない。
ダブルバイン氏曰く、2階は生活空間を意識したリビングフロア。
アクアリウムの先にはキッチンがあり、すぐに魚を調理できるようになっている。
今晩はナマズとのこと。
…それではもう、ただの生け簀ではないのか。
中央部には、3対3の合コンに丁度良さそうな大きな円卓がある。
いつでも呼んでいただきたいものである。
その奥、階段手前はくつろぎの書斎コーナー。
この家で唯一、背もたれのある椅子に座れば天にも昇る気分だ。
映写機も置いてあり、冒険の思い出に浸ることができる。
ちなみに家主はカミハルムイのボスを倒した後のイベントで100%泣けるらしい。
なお、理解者はあまりいない模様。
こちらは、温度もコントロールできるハイテクなバスルーム。
ここにきてようやく機械の良さが活かされた設備がでてきた気がする。
コダワリのポイントとして、バーカウンター、キッチン、バスルームの水回りには
給湯器のタンクを置いて、お湯が出るようにしてあることだそうだ。
うわぁ。家主、めんどくさそう。
で。
さっきからずっと気になっていた謎の襖をスパーン!と開けると
そこは寝室を兼ねた和の空間になっていた。
四方全てを仕切りで遮断してあり、一瞬でトリップさせる。
常に機械ばかりに囲まれていては流石に滅入ってしまうということか。
この和室が一番チカラを注いだ部分らしい。
―――さて、ずいぶんと長くなってしまったが
以上が、この奇怪で機械なハウジングの全貌である。
参考になるようなものは見受けられなかったと思うが、ウェルカム設定にはしてあるので
もし興味を持たれた方は、実際に見学してみるのもいいかもしれない。
…ただし、気をつけて欲しい。
この廃施設は、またいつ何時、事故が起らないとも限らない危険区域。
決して悪戯な気持ちで近寄ることなかれ。
彼らの安息を乱すことなかれ。
きらまらぼ。
そこは、役目を終え、棄てられた機械たちの行き着く墓場。
きらまらぼ。
そこは、縛られた使命から解放された機械たちの最後の楽園。