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石バシっ

キアラ・

[キアラ・]

キャラID
: YF840-467
種 族
: ウェディ
性 別
: 男
職 業
: 魔剣士
レベル
: 130

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キアラ・の冒険日誌

2024-10-09 23:26:02.0 2024-10-13 14:21:23.0テーマ:その他

キャラ名の由来[第2話]

(まずは第0話から読んで下さい。)

始めてみるとバイオリンは難しく、つまづくと途端にやる気をなくしたりしたが
そんな時は先生は無理にレッスンをせず、紅茶を出してくれたり、
小さなイタリア語講座(ロッソは赤、ヴェルデは緑とか、トトカルチョはサッカー賭博とか)を開いたり、
どんな音楽が好きかの話で盛り上がったりした。
そんな会話が長く続くと、自分が大人の女性と対等に話せてるんだ、という
なんとも勝手な自信がついてきたりした。

それで律儀に次のレッスンにDQ1のサントラを持って行くと
先生は「序曲」をわざと情熱あふれる演奏家のように弾いて笑わせてくれた。
次の「ラダトーム城」では、同じモチーフが高音パートにも低音パートにも使われていることを解説してくれた。
それまでベースといえばベースらしいフレーズ、と思い込んでいた僕にはとても衝撃な、
例えるなら今まで寝ていたベッドが実はエルダードラゴンの背中の上にあった
とでもいうような驚きの理だった。


それからはレッスンの半分以上は、その「対位法」を始めとした作曲の話や、
聴いたことのない音楽と出会わせてくれたり、教室のピアノを使った和音の響きの探求など、
あらゆる音楽の美しさで占められた。
教室の家の門をくぐれば、美しいミューズ(音楽の神)がいて、
レッスン室のドアを開ければ、音楽の泉が蜜となって僕を包んだ。
これで虜にならないわけがないだろう。


僕は先生に好きだと伝えようと思った。
今思えば、その後のことも先生がどう思うかもまるで考えてなかったし、
それで何かが起きるとか関係が変わるなんて思いもしなかった。
ただ誰かに話を聞いてもらうとスッキリする、自分を満足させたい、そんな無自覚の欲求からだった。

しかし崇高なミューズには音楽を捧げなければならぬ。
当時の純真でかっこつけたがりの僕は、捧げるべき音楽と、伝える言葉を何にするか
小さな限りある頭を大いに悩ませていた。


それで何かが起きるとか思いもしなかった。

それで何かが起きるとか思いもしなかった。

それで何かが起きるとか思いもしなかった。


そ れ で 何 か が 起 き る と か 思 い も し な か っ た。

大事なことなので5回言いました。
いや、一度たりとも言いたくなかった。

(第3話へ続く)
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