バージョン5.3の記録です。
今回は、ストーリー中盤の追加クエストと、クリア後の個人的雑感を含みます。
あまりネタバレ感はないと思いますが、些細なネタバレもNGの人は、ストーリーをクリアしてから読んでくれたら嬉しいデス。
ちょっとくらいのネタバレはオッケーの人、ストーリークリア済みの人は、続きへgo~
さて。
姫、貴女に、お届けものです。
えっ中身は何ですかって。
これはね、感謝の気持ちですよ。
魔界のとあるボウヤからのね。
具体的にはね、お菓子です。
アタシもちょっと手伝って、ボウヤが頑張って手作りした、魅惑のマカイ・スイーツ、クラムベリーのパイでございます。
どうぞ召し上がれ。美味しいですよ。
トポル村の名物、クラムベリーのパイ。
短くクラムパイと呼ばれるこのお菓子の味は、アタシもよく知っている。
初めて村に来た時、そして大魔王の衣装作りで打ち合わせしていた時、ご馳走になっている。
どんな疲れも吹っ飛ぶような、最高に美味しいスイーツだよ。
ちなみに、このクラムパイ、いろんなレシピがあるみたい。
写真の民家の本棚で見つけた本には、クラムベリーを一度砂糖と煮てジャムにしたものをフィリングに使うレシピが載っている。
また別の民家のヌシ自慢のレシピは、ベリーをカスタードクリームと一緒に焼き込むタイプみたい。
そして、今回勇者姫に届けたボウヤ特製のパイはというと。
厳選した最高に甘くて美味しいクラムベリーをそのままパイ皮にぎっしり詰めて焼き上げたもの。
一番シンプルだけど、多分一番美味しい筈。
何でかって?
だって、このレシピは、あの魔王ヴァレリアからボウヤに伝授されたレシピなんだからね。
実は相当に女子力が高いらしい彼女が選んだレシピなら、きっと一番美味しいと思うんだ。
だから、もちろん、最初は恐る恐る口に運んだようだけど、姫も美味しいと言ってくれたよ。
…美味しいお菓子は心をつないでくれる、よね。
姫に助けてもらったという、トポル村のボウヤの感謝の気持ち。
姫はあまりよく考えたりせずに、たまたま行き逢って何気なく助けただけみたいだけど。
でも、こうして、お菓子を通じて、魔界の人々に対する思いが少しずつでも穏やかに変わっていってくれたらいいな、とアタシは思う。
アストルティアと魔界の因縁は根深く、それぞれの心に抱く思いは一朝一夕でどうかなるものではない。
でも、それでも、姫は魔界と協力する道を選んでくれた。
そんな姫に、魔界を預かる身として、アタシからも感謝を。
少しでも魔界を好きになってもらって、より気持ちよく協力して貰えたらいいな。
ボウヤのクラムベリーパイには、実はアタシのそんな気持ちも入っているんだよ。
そして、いつかは…、
今はまだ雰囲気バチバチで、とてもじゃないけど当分無理だろうけど、でも、いつかは。
コワモテのふりはしているけど、実は中身は相当に乙女らしい、魔王ヴァレリアとも、もうちょい打ち解けてあげて欲しい、かな。