駕籠の椅子を買いました
季節に合わせて少しずつ変わっていく
マイタウンが楽しみです
『駕籠の椅子』
静かに置かれた駕籠の椅子
誰も座らぬままに、季節を待つ
春は花のかんばせを宿し
風にゆれる花びらの音を聴く
夏は日差しをはね返し
蝉時雨の中で、少し黙っている
秋は紅の落ち葉をまとい
夕暮れの金に染まる
冬は雪をうけとめて
しんしんと 過ぎゆく時の座標になる
わたしの小さな町の、真ん中に
そっと在るだけで、なぜか心が整う
誰のためでもない わたしのための
変わりゆく景色とともにある椅子
今日も、そこに。
今日も、わたしを待っている。