七夕のアストルティアより、愛をこめて
梅雨明け間近の板橋区。現実の私は、扇風機のぬるい風に吹かれながら、ぼんやりとキーボードに指をのせていた。でも、画面の中の私は、アストルティアの七夕祭りの真っ只中だ。
夜空には無数のランタンが揺れ、色とりどりの屋台が通りを彩る。その中を駆け回るのは、ピンクのうさぎ耳に、背中にハートの大きなリボンを背負った、愛らしいお魚さんの私。ここでは、年齢も現実の悩みも関係ない。好きな自分で、好きな時間を生きられる世界だ。
ジュレットの町の広場には、続々と冒険者たちが集まってくる。懐かしいフレンドたちの名前が、チャットログに次々と流れてくる。
「久しぶり!」
「元気だった?」
「浴衣、めっちゃ似合ってる!」
そんな何気ない言葉が、心のひだにじんわり染み込んでいく。
屋台では、たこ焼きを食べるしぐさをしたり、綿あめを買って満面の笑みを浮かべたり。花火が打ち上がるたびに、画面の中もチャット欄も歓声でいっぱいになる。現実では、最近は人と話す機会が減っていたけれど、この世界ではこんなにも多くの人と、ちゃんと心がつながっている。
「みんな、暑中お見舞い申し上げます!」
そう打ち込むと、「メギストリスも暑いよー!」と、誰かが返してくれる。それぞれの場所で、それぞれの冒険を続ける仲間たち。直接会ったことなんてなくても、確かにここには絆がある。
DQ10は、私にとってのもう一つの世界だ。現実の孤独をふっと和らげてくれる、光とつながりの場所。
さて、そろそろ花火大会の時間。一番よく見える場所を探しに行こう。
今年のアストルティアの夏も、きっと、最高の思い出になる。
ありがとう、DQ10。
ありがとう、アストルティアの仲間たち。

かわいい♡