夜の帳が降りた山肌に、冷たい風が吹き抜ける。鍛え上げられた身体にまとわりつく汗が、肌の上でひやりと冷えた。背後の木々は闇に溶け込み、遠くで獣の鳴き声が微かに響く。しかし、私の耳には、自身の荒い息遣いと、脈打つ心臓の音だけが、まるで激しい太鼓のように響いていた。
手足の筋肉は鉛のように重く、全身が灼熱に包まれているかのような感覚だ。だが、その痛みこそが、私が辿り着いた証。ふと、掌を広げると、かすかに震える指先に、これまで感じたことのない、熱く、確かな力が満ちているのを感じた。
「レベル131……」
小さく呟いた声は、夜の空気に吸い込まれるほどだったが、その響きは私の胸の奥深くまで届き、静かな歓喜を呼び起こした。これまでどれほどの拳を振るい、どれほどの敵と相対してきただろう。土の匂い、血の鉄臭さ、そして勝利の甘い香り。それら全てが、私の血肉となっている。
足元に寄り添う、小さな茶色のマンドラゴラと、腕の中で安らかに眠る白い兎のぬいぐるみの温かさが、私の心をじんわりと温める。彼らの存在が、この過酷な道を選んだ私を、常に支えてくれた。
夜空には、無数の星が瞬いている。その光は、まるで私の中に生まれた新たな力を祝福するかのように、力強く瞬いていた。全身を駆け巡るこの新しい感覚に、私は静かに目を閉じた。更なる高みへ、武の道を極める旅は、まだ続くのだ。

海ボタルがきれいです。