月のない夜。ひんやりとした風が肌を撫で、遠くでフクロウの鳴き声がこだまする。最後の魔物を討伐した瞬間、僕の耳に届いたのは、心地よい経験値の獲得音だった。カラン、と乾いた音が響き、視界の端に「レベルアップ!」の文字が光る。
待ち望んだ瞬間だ。全身に熱いものが駆け巡る。手にした大剣が、わずかに振動したように感じた。何度も折れそうになった心、諦めかけた夜、それでも積み重ねた努力が、今、確かな形になった。
「やった……!」
思わず漏れた声は、少し震えていた。長かった。本当に長かった。指先がまだコントローラーの感触を覚えている。汗で少し湿った手のひらを、ぎゅっと握りしめた。この達成感は、何物にも代えがたい。静かな夜に、勝利の余韻だけが、甘く心を満たしていく。カンスト。その響きが、耳に、そして胸に、深く刻み込まれた。

装備や宝珠まだまだこれからです♡