答えはNOだと思います。
結論から言うと、ゲーム性に対する不平・不満・不信・失望が先にあったからこそ、出来の悪いストーリーというわかりやすい瑕疵に批判の矛先が向いただけじゃないでしょうか。
ゲームのストーリーがおもんなかったとして、それだけでゲームとしての価値が下がるかっていうと実際はそんなことないです。
ストーリーがゴミでもゲームとしてしっかり遊べるなら、それは愛される作品になります。
もちろんファンのあいだで何年もバカにされ続けたりはしますけど、それはそれで愛のあるイジりになるんですよね。
これはゲーマーなら過去の体験からすぐピンとくるはずです。
例を挙げるとしたら、たとえば『ファイアーエムブレムif』というゲームがあります。
この作品のストーリーやテキストは「無いほうがマシ」とまで言われたほどで、未だにファンからもしょっちゅうバカにされていますが、SRPGとしてゲーム性の部分がめちゃくちゃ出来が良いおかげでユーザーから高い評価を得ているんですよね。
令和の新作である『ファイアーエムブレム エンゲージ』も似たようなものです。
ほかにはスクエニと違ってコンシューマの新作をハイペースでバンバン出して好調なカプコンの『モンスターハンター』というメジャーなシリーズがあるじゃないですか。
やったことある人ならわかると思いますけど、あれぶっちゃけストーリーとか無いに等しいですよね。
なんならストーリー無いどころか『モンスターハンターワールド』のように非戦闘員のブスが出しゃばってきてストーリー的な部分がトータルでマイナスになってた例すらあります。
でもゲームとしては楽しく遊ばれてたわけですよ。結局それはゲーム性の部分で人気を取ってるからなんですよね。
ドラクエでも たとえば最近だと『DQM3』とかストーリーはゴミカスで、何のためにピサロ引っ張ってきたのかマジで謎だったし、いかにもストーリーに力入れてますみたいな宣伝しておいてクソを出されたもんだから激怒しましたけど。
それでも「モンスターズ」の部分があるから、かろうじて配合の部分は楽しく遊べたわけですよ。DQMのファンも結局ゲーム性のファンなんです。
とはいえ苦労して魔王とか上位種族を作っても弱いせいで配合が形骸化してるもんだからモンスターズ内での評価も低いですけどね……あと卵拾いがクソだとかロード長いとか頻繁にエラー落ちするとか普通に現代のゲームとしてクオリティが足りてません。配合が楽しいだけならテリワンレトロでもええやんって結論。
まあモンスターズのことはさておき、ドラクエ10のver.6に関してストーリーが良くなかったというだけで批判が噴出しまくったのは、ひとえに「ドラクエ10のゲーム性・ゲームシステムがユーザーを満足させきれていない」ということにほかならないと思うんですよ。
「ドラクエはストーリーを楽しむものだから」という意見もちょいちょい見かけたりはするんですが、それこそゲーム性に期待してない何よりの証拠で悲しいですね。ドラクエが侮られてるなぁと。
まあこれはもうドラクエ10関係無く今のスクエニに対する不満の話になっちゃうんですが、しっかりゲーム性でユーザーを納得させる作品を出してほしいと切実に思いますね。
ちなみに個人的にドラクエでいちばん好きなのはビルダーズ1・2です。ストーリーもゲーム性も面白いんでイチオシ。