・コインボス
参加コストのせいでバトルが楽しくて挑戦するというより報酬目当ての作業化しがちなのが構造的欠陥。あと単純に廊下が長くてダルい。
・強戦士
負けて失うものが無いので気軽にやれること自体は良い。
・ルネッサンス
たまに思い出に浸るためのコンテンツとしてはアリ。参加キャラのレベルや装備の性能を一時的に当該ボスの実装時期相当まで下げるシステムとかあってもいいかも?
・王家の迷宮
時間制限とスタミナ制がウザい。
・バトルロード
スタミナ制が不快。
・ピラミッド
個人的に評価が高い。適度に狭いフィールドで大量のモンスターに殴られることで守備力という歴代ドラクエでも軽視されがちなパラメータの価値を再発見させたのはグッド。
・万魔の塔
ピラミッドのさらにデカい版という印象だが、フィールドが広くなりすぎて単に移動するだけの時間が増えてしまったのとテンション上げて処理に寄りすぎてるのがやや残念。
・パーティ同盟全般
画面ごちゃつくし音もうるさくてプレイしづらい。何より旬が過ぎると極端にマッチングしなくなるのが困る。マッチングしたらしたでバケモノみたいなプレイヤーが敵を蹂躙するだけだし。近年のモンハンみたくソロ用の強さを用意するか、あるいはソロ時に専用のNPCが7人加入するくらいのテコ入れはほしい。
・学園
着想は悪くないが肝心の中身が低品質。特に願いの想域がもはやダンジョンの体すら成してないのはひどい。
・不思議の魔塔
不思議のダンジョン意識なのにレベルがリセットされなくなったのが残念。ただ特技や耐性を積極的にカスタマイズしていけるのは面白い。本編でもこれくらい気軽にやらせてもらいたかった。
・ゼルメア
宝探しというと聞こえは良いが最終的には行動制限のついた中で報酬を取りにいく作業になってしまうのが悲しいところ。もうあと一押し探索そのものを面白くする要素がほしい。
・アスタルジア
最初の印象は「え、これで終わり?」だった。好感度システム自体はポピュラーなもののはずだが「コイツ幻影とお人形遊びしてるんだよな……」と考えた瞬間に寒気が走るのが困りもの。あと拠点会話にまでご丁寧にボイスがついてるのがちょっと気になる。
・総評
まず参加のためにコストが必要なコンテンツはその時点で「失敗してもいいからとりあえず挑戦してみる」というのが心理的にやりづらくなるのでマイナス評価。ソロならまだしもマルチは余計にそう。
それと報酬で釣らないとプレイしてもらえないと運営側も思ってそうなところに根本的な欠陥を感じる。
実際まあそれは事実なのだろうけど、本来ゲームとは娯楽でありプレイすること自体が楽しいからという理由でプレイするものであるはず。それ自体が楽しいからこそ人は貴重な時間を喜んで無駄にできるのだ。
たとえばスプラトゥーンとか何の報酬も無いのに味方にキレ散らかしながらプレイし続けてる異常者だらけだが、あれはゲーム性そのものが面白くて操作性も快適だからこそ何度もプレイしてしまう魔力が生まれている。
報酬なんか無くてもずっとプレイしたくなるような楽しい体験こそがクリエイターの目指すべきものだと思う。まあそれができなくなったからスクエニ自体が傾いてるんだろうけど。
またその報酬も自キャラの強化要素ばかりで本末転倒に思えてくる。
すでにコンテンツをクリアできる程度に強いキャラのパラメータをさらに盛ってどうしようというのか。持て余した数値をぶつけるための対象を新たに追加してもらうことでしか間が保たなくなる。ゲームは娯楽のはずなのに与えられるエサを待つだけになってしまっている。
これはドラクエ10に限らずモンハンなどにも言える課題ではある。そもそも本当に強化を必要としているのは攻略中でまだ弱いキャラのほうだろう。
というか自キャラの恒久的な強化そのものが不毛なところは若干ある。自キャラが強くなったところでプレイヤーが上手くなったわけではない。またプレイヤーが上手くなっているなら必ずしも自キャラが強化される必要は無い。そのあたりの不毛さは今も昔も変わらない。強い敵を倒すのに強いキャラをぶつけたところでそれは普通のことでしかない。強い敵を弱いキャラで倒すほうがカッコイイのだ。
ゲーマーという生き物が最終的にRTAや縛りプレイやもっと不思議のダンジョンやPvPに流れていくのは結局そういうことだよなーとつくづく思う。結局プレイヤーが真に持て余しているのはキャラのステータスではなく本人の知識や経験のほうだったりする。
まあべつにドラクエ10だけが特別悪いとは思わないけど「あの頃のオンラインゲーム」の幻想はさっさと捨て去ったほうが良さげ。今はもうそんな時代じゃないよね。