「いらっしゃい。」
「私、お客じゃないわよ。それよりね、ね、見て見て。」
「なんだ、あなただったの。今仕事中よ。見てわからないの? この状況。」
「ごめん。」
「ふー、おまたせ。あら、あなたコンシェルジュになるの?」
「そうよ! 私コンシェルジュになる!! もうこれしかないって決めたんだっ!!」
「ふーん…。ていうか、どうしてあなたまでイメチェンしてるの?」
「おねえちゃんと私は姉妹だもの、当然よ。と・う・ぜ・ん♡」
「で? どこに配属になるの?」
「最初は見習いだからね~。」
「そうなの。」
「うん。でもグレンだけは断っちゃった。」
「なんでまた断ったりなんか?」
「だって、ビョルン氏のとなりにいたら大勢の冒険者に取り囲まれて刺されそうじゃん。」
「そう?」
「お姉ちゃんは知らないだろうけど、ビョルン氏とおねえちゃんは冒険者にかなり恨みを
買ってるみたいよ?」
「え?」
「ビョルン氏はふくびきのコインを出し惜しみして当たり玉を操作しているんじゃないかって
疑惑を持たれてるし、おねえちゃんは貴重な時間を費やしたりとんでもない強い敵が稀に落とす
きちょ~~~なアクセにびみょ~~~な効果を付けたりするから、かなり恨み買ってるよ」
「あ、そうなの」
「あ、そうなのって…身の危険感じないの!!?」
「ぜーんぜん。だって外に出歩かないし。」
「外に出歩いたら刺されるわよ」
「ところで、私とそんなに似てる?」
「似てるわよ」
「それじゃあ、あなたも気をつけなさいね~(´∀`)ノ」
「う、うん。おねえちゃんもね…。」
つづく……。
かもしれない。