自キャラ設定掘り下げ第二弾です
仲間モンスターのキラーパンサーについてだけ語るつもりだったのですが、いつの間にか自キャラの方に話が逸れていたという……
例によってなりきりに近い話になりますのでご注意下さい
ガーティアが生まれる前、行商人である彼の父「パガーニオ」がレンダーシアで拾った、体毛が銀色の珍しいキラーパンサーがいた。
後に「ラッキィ」と名付けられるそのキラーパンサーは、名目上はパガーニオの取り扱う商品だったが、
ガーティアにとっては寝食をともにする「兄弟」のようなものであった。
ガーティアが2歳頃の時に、とある豪商がそのキラーパンサーを「家に迎えたい」と持ちかけてきた。
送られてきた使いの者の言葉によると、取引はオルフェア住宅村にある豪商の別荘で行いたいとのことで、
アラハギーロに滞在していたパガーニオは早速馬車を出した。
だが、グランゼドーラへ向けて馬車を走らせていた時、突如盗賊の襲撃に遭ってしまう。
その際護衛についていた雇われパラディンが盗賊を退けたが、襲われた際の衝撃でガーティアとキラーパンサーは崖下へと落ちてしまった。
波に流され一人と一匹がたどり着いたのはエルトナ大陸の名も知れぬ森。
薄暗く、魔物の声がこだまする森の奥深くで、戦うことはおろか口も利けないほどの子供であったガーティアが、恐怖に震え泣き叫んだのは無理からぬことだった。
まだ赤子とそう変わりないガーティアに対して、魔物たちは容赦なく襲いかかる。
しかしキラーパンサーは、まるで彼を守るかのように、その魔物たちに反撃した。
そして、倒した魔物の肉を食いちぎり、うずくまっていたガーティアに差し出した。
極限まで飢えていたガーティアは、まるで獣のように魔物の肉にかぶりついた。
顔を血まみれにして、一心不乱に己の腹を満たすその様は、もはや誰もプクリポであるとは思わないだろう。
ガーティアが、ヒトであることを忘れた瞬間だった。
そんな彼が魔物と「トモダチ」になったり、冒険者のプクリポの女の子に拾われて言葉を教えてもらったりするのは、もう少し後の話である。