ネタバレ注意。
レンダーシアで綿花を拾い歩いてると、いつもこう思うんですよ。レンダーシアって、勇者が目覚めた希望の地ではなく、オーグリード諸国の植民地なんだなって。
オーグリードバザーの市場を支えるレンダーシアの綿花。明らかに蒸気船であるグランドタイタス号、そう考えると、アストルティアは産業革命真っ只中の、わりと近代的な世界なんですね。
科学技術的には蒸気機関が発達し、内海を航行できる外輪船がある。鉄道網もある。
各地に富豪がおり、市民階級が富を蓄積している。
商業従事者が多く、農業の占める割合が低い。メルサンディ以外畑が異常に少ないということは、農業技術が飛躍的に発達していて、農業にたくさんの労働力を割かなくて良くなっているということを示している。
工業化も部分的ながら進んでいる。
錬金ギルドの武器屋で星付き武器を売ってるのがその証拠です。あの星付き武器は、完成品ではなく、製造工程の途中なんです。
鍛冶職人が星付きの武器を作り、錬金職人が錬金効果を付ける。一人の職人が最初から最後まで付きっきりで製品を仕上げるのではなく、複数の労働者が工程を分担する。これは分業化の芽生えですね?
社会制度に目を向ければ、アストルティアの諸王国は官僚制が整備されている。だって諸侯と言える勢力が全く存在しないし、偽レンダーシアのグランゼドーラ王国によるアラハギーロ王国併合の際も、派遣されたのは封建された諸侯ではなく、役人だった。
こう考えると、アストルティア世界は中世ファンタジーというよりは、火器の発達していないスチームパンクの世界なんですね。