※8月に予定されているプレイヤーイベント「アスコミ夏」協賛日誌です。
気になる方は [ #アスコミ夏 #アスコミ夏ティア活 ] で検索してね!
ギルザッド地方の南に、
かつて海賊のアジトがあったことはご存知だろうか。
グレン領周辺の開拓が進むにつれ、
雄峰ランドンを経由する陸路での運搬量では
物資が不足し始めたことから、
オルセコ王国が使用していた海路をもとに徐々に海運が発展していった。
この時、現在のグレン領や現在のランガーオ地方に向かう
航路として使用されたとみられるのが
大陸沿いに内海を経由する航路である。
ギルザッドの海賊は、大陸を迂回する中間地点となる
ランドン山脈にさしかかる交易船の物資を狙って
その活動を広げていた。
しかし、大陸間鉄道が敷設され大陸間の交流が盛んになると、
徐々にこの状況に変化が生じる。
それまで漁業を中心としたレンドアの町が
港運企業の活動拠点として発展し始めるとともに
海の生業を得意とするウェディの民の先導により
海賊対策なども進められるようになった。
これにより、ギルザッド地方の海賊も
徐々に活動を縮小せざるを得ない状況となっていた。
あくる日、遂にギルザッドの
海賊に対して掃討作戦が実行される。
交易の拠点であり、オーグリード大陸にも近いレンドアから
海賊の一掃を図る艦隊が派遣されたのだ。
海賊たちは抵抗するも、その戦力差に抗うことは難しく
徐々に退路を断たれる状況となった。
やむを得ず、海賊たちはゲルト海峡へ逃げ込むこととなる。
この海峡周辺は地形柄、潮流の流れが読みにくく
また浅瀬も多いことから地の利がないレンドアの艦隊が
容易に近づける区域ではなかったためである。
レンドアの艦隊と言えど、
海賊を追って危険度の高い海域に踏み込むことはできず
掃討作戦は中止とならざるをえなかった。
しかし、辛うじて逃げ延びた海賊に悲劇が襲う。
身を隠すために、ゲルト海峡へ船を留めたその夜、
急に天候が変わり雷雨になったと思うと
立ち込めた霧、そして荒波の影響で海賊船は岩礁にぶつかり、
瞬く間に沈んでしまったのだった。
後に、奇跡的に生き延びた海賊の残党は語る。
「あの夜に見たのは、悪魔の姿だった」と。
「ゲルト海峡の悪魔」。
それは、オーグリード地方で漁業に携わるものが伝え聞かせた
海の恐ろしさを教える地域伝承の物語の一つだったのだが、
ある海賊の滅亡とともに、アストルティア全土の航海士が
知る伝説となったのである。
-END-
本日誌は、先日写真コンテストに応募した作品について
撮影の際に行った考察に基づく、フィクションとなっています。
資料調査が不十分なところもあり、考察漏れがあったらすみません。
(採点甘めに読んで頂けたら嬉しいですm(_ )m)
コメント欄に、元の応募写真のメイキング日誌へ
辿るリンクを用意しておきます。