レイナの冒険日誌

レイナという名には思い入れがあります。
でも、なぜかはわかりません。
覚えてないんです。

中学生のとき、今でいうラノベを知りました。
スレイヤーズ、フォーチュン・クエスト、ロードス島戦記……

漫画家を目指していた少年は、小説は読者と作者が異なる情景を思い浮かべることもあるが、そのほうが漫画より楽しいと感じました。
そして少年はアイデアを書き留める「黒歴史ノート」を積み上げました。
小学校の黒歴史ノートを閉じ、中学校の黒歴史ノートからは、「レイナ」という女主人公が登場します。強い女の子が当時の流行りでした。なので、剣士レイナ。

なぜレイナという名前をつけたかは覚えていません。
リナ＝インバースに音が似てるから？　違うと思います。
MAXのメンバーにリナとレイナがいた？　それはあとから知りました。
同級生や先輩や弟の彼女まで、周りにレイナは多かった。けど、全員どうでもいい存在でした。
その後、黒歴史ノートは積み上がっていきます。

少年はゲームを遊びます。
性別と名前が選べるビデオゲームでは、必ず「レイナ」でした。
タクティクスオウガでは、最初から最後まで、アロセールやカノープスを差し置いて、傭兵ドラゴンテイマーのレイナが片手剣を振るって活躍していました。
DQ9でも、当然レイナでした。髪型はポニーテール。武器は剣。
ポニーテールと剣。これはレイナのアイコンです。真宮寺さくらの影響は、たぶんあります。

20代後半になったあるとき、わたしは黒歴史ノートを引っ張り出しました。
笑っちゃうような恥ずかしいような。書きかけのラノベもありました。
わたしは記念に、レイナを主人公にした作りかけの物語を完成させました。そして某ラノベ新人賞で二次選考まで行き、落選しました。
その後もラノベは書きました。でも、レイナは最初の一作品にしかいません。

名前を変えてもいいよというサービスがはじまりました。
それ自体に対する意見は差し置きます。
わたしは、レイナです。
レイナはわたしです。
34歳のおじさんだけど、わたしは20年近く、レイナと一緒に生きてきました。
嫁よりも長い交際歴です。

キモチワルイおじさんの、戯言にお付き合い頂きましてありがとうございます。 レイナのみなさん。みんなのことも大好きだよ！