アストルティアの花と風景を紹介する記事を書いています。
今回は、レンダーシア(内海)編として、セレドット山道からセレドの町にかけての記事を書いていきます。
ストーリーでは、レンダーシアに上陸後、閉ざされているグランゼドーラへの道を開くため、3つの蝶を探すことになります。
最初に訪れた地、メルサンディ地方では、まずひとつ目、ミシュアの蝶の髪飾りを手に入れます。
2つ目の蝶を探すため、メルサンディ地方に隣接するローヌ樹林帯から、次の町、セレドに向かう旅を始めることになります。
様々な出来事あり、出逢いあり、そして謎も増える一方の旅が続きます。
ローヌ樹林帯から、狭い間道を抜けてセレドット地方に入った途端、風景が一変します。
平坦だったローヌとは対照的に、岩山だらけの山道が延々と続くのです。
トンネルあり、崖道あり。
時折見られる吊り橋や、巡礼者のための道標のような色とりどりの小旗を連ねた縄飾り等が、吹きすさぶ風になぶられている様子を見ると、セレドット地方は冷涼な気候ではないかと推察されます。
しかしそれにしては、と、早速不思議なことに気づきます。
上の写真は、セレドの町の程近くの様子です。
緑の草地に色とりどりの花が咲いているのですが、よく見ればこれらは、どこかで見た花ばかりなのです。
こんな山地に咲いていると、まるで高山植物のようにも見えてしまいますが、なんと全てがウェナ諸島に見られる花なのです。
ウェナ諸島と同じ花が、おそらく随分気候も違っているだろうに、どうしてセレドット地方に咲いているのでしょうか?
あくまでも個人的な推論ではありますが、ここセレドット地方に咲いている花々は、主にセレドの人々によって、ウェナ諸島から移入されたのではないかと思うのです。
セレドの町は、ダーマ神殿の門前町であり、世界各地からの巡礼者が訪れます。
彼らを助ける山道を整備し、宿泊施設や療養所を設けるのみならず、町中には目に安らかな花々を植えて、厳しい道行きを乗り越えてきた巡礼者を慰めようとしたのではないかと思うのです。
そしていつしか、最初は町の彩りのために町に植えた花々が、段々と町の外にまでも広がって行ったのではないでしょうか。
数知れない巡礼者の服の裾、靴の底、荷物や乗り物などに着いた種が、行き交う彼らの通る道筋に少しずつ根を下ろして行ったのではないかと思うのです。
セレドの町の程近く、比較的風が穏やかであろう崖下に、見事なお花畑があります。
この花畑も、風に吹かれて種が落ち、自然にできたものなのかもしれません。
熱帯地方原産の花ながら、ここで見られるもの達は、セレドット地方の冷涼な気候にも順応できる、タフさを持っていたようです。
真の世界のセレドの町は、至るところに花が飾られています。
そして、たった一人の例外を除き、大人しかいない町でした。
一方、ストーリーで最初に訪れる偽りのセレドの町は、どうしたことか、大人が一人もいない、子供だけの町だったのです。
大人がいないにも関わらず、子供達は奇妙なまでに落ち着いています。
子供だけで町の運営らしきことをしているようで、施設もふつうに機能します。
しかしながら、子供だけでは、さすがに町の美観にまでは、とても手が回らないのでしょう。
植栽らしきものはすっかり枯れてしまっていて、何だか見過ごせない痛々しさを感じるのでした。
次回は、リンジャハル地方、リャナ荒涼地帯についての記事を書く予定です。