アストルティアの花と風景についての記事を書いています。今回は、セレドット地方に隣接するリンジャハル海岸地方、リャナ荒涼地帯についての記事を書いていきます。
リンジャハル海岸地方には、古代に繁栄していた海洋都市リンジャハルの遺跡が残されています。
都市部の名残らしい海岸遺跡と、内陸寄りにはリンジャの塔と呼ばれる塔があります。
海洋都市リンジャハルが、一体どんな場所であったのか、滅びてしまった理由は何か…。
そうした疑問が、自分自身に関わってくるのは、まだまだ、遠い先のこと。
初めて訪れた時のリンジャハル地方は、謎の中に沈黙している単なる遺跡であり、良からぬ企みを企てる者にとっての格好の潜伏場所でもあったのでした。
リンジャハル地方の植生は、セレドット山道とはまったく異なっています。
セレドット山道にはウェナ諸島の植物が見られたのに対し、リンジャハル地方には、何故かエルトナ産の植物が見られます。
写真中央の背の高い草は、ツスクル周辺で見られるエノコログサに似ています。更に写真左端の珊瑚色の草も、ツスクル周辺で見られる草と良く似ています。
リンジャハル海岸に、何故エルトナ産の植物が見られるのか、かつてエルトナ大陸との交流などがあったのか…、謎は解けそうもない気がします。
ストーリーでは、子供の国セレドの女王を自称する、リゼロッタが、禁断とされる召喚術を行って得た使い魔を使役して、日々の暮らしを成り立たせていたことが判ってきます。
その上、彼女は更に強力な魔人を呼び出そうとしていました。
心配した彼女の幼馴染みに頼まれ、彼女を止めるべく、リンジャの塔まで追いかけたものの間に合わず、リゼロッタは召喚術に使う秘宝を手に入れ、伝説の魔人の封印を解いてしまいます。
そして、彼女が願ったのは…、
消えてしまった大人達が戻ってくること。
以前に使い魔を召喚した際に、副作用で大人が消えてしまったと、使い魔に聞かされていた彼女は、過ちを償うために魔人に望みをかけていたのでした。
ところが、使い魔は、彼女を騙していたのです。
本来の主人である魔人の封印を解かせるために、彼女を利用していたのです。
勿論、魔人は願いを叶えよう等とは思ってもいなかったのでした。
魔人が倒され、使い魔も失って、リゼロッタと子供たちは、改めて自分たちの過ちを悔い、力をあわせてこれからを暮らして行くことを誓い合います。
そして、大人達の帰還を願い、ダーマ神殿の礼拝堂で祈りを捧げるのでした。
一方、真のセレドでは。
実は、リゼロッタ達は、最初に召喚術を行った際に、建物が壊れて下敷きになり死亡していたことが判ります。
町の大人達は、子供を失って苦しんでいました。
そんな、大人達の苦しみにつけこんで、悪しき者達が町を乗っ取る企みが進行していたのです。
最初は私自身、そうとは知らず、悪しき者が求める秘薬の材料を探しに、リャナ荒涼地帯に向かうことに。
リャナ荒涼地帯は、セレドット山道とは地続きである感じがする土地柄です。
華やかなウェナの花はぐっと少なくなりますが、白い斑が入った葉を持つ低木や、アザレアに似た花をつける低木、小さな小豆色の花をつける草など、共通した植物が見られます。
セレドの裏庭のようなリャナ、ここにも謎めいた灯台がひっそりと佇んでいます。
さて、ストーリーでは…。
大人達の苦しみに乗じたセレドの乗っ取り作戦は、町に残ったただ1人の子供、リゼロッタの双子の妹ルコリアの勇気ある行動により、打ち砕かれました。
更には、偽りと真のセレドを重ね合わせるという、大胆な侵略方法を実行しかけた悪の手先の術を逆手にとり、ふたつのセレドに分かれてしまった大人達と子供達は、束の間の邂逅を果たします。
リゼロッタとルコリア姉妹の絆と、ルコリアの機転と頑張りにより、セレドの親子達がすれ違ったままの永訣という、最悪の結末は、回避されたのです。
そして、リゼロッタからは二つ目の蝶、琥珀の蝶を贈られます。
次は、アラハギーロ地方に向かうことになります。