アストルティアの花と風景を紹介する記事を書いています。
今回は、レンダーシア(内海)編として、グランゼドーラ王宮内部の花についての記事を書いていきます。
グランゼドーラ王宮内部には、ここにしか見られない花、ここで初めて出会う花がいくつも見つかります。
王宮のホールや廊下等には、中央に金色のアマリリスに似た花を据え、全体を白とオレンジの花で埋めた同じ意匠の寄せ植えが作られています。
また、大型の燭台には、赤い小花をつけた草を植え込んであります。
植え込みに使われているアマリリスに似た花は、金色のものと赤いものがあり、切り花の状態でも王宮の随所に飾られています。
金色の花は、王宮1階の勇者の聖壇をはじめとする公共のエリアにもふんだんに飾られています。
一方、赤い花は、王族とそれに比肩する貴人の活動エリアのみに飾られているようです。
さて、ストーリーでは…。
記憶の扉を開く蝶の秘術により、私はミシュアの記憶の世界に入って行くことになります。
グランゼドーラ王宮内部に散りばめられた、幼年期からの、王女アンルシアの記憶を追体験していきます。
いにしえの勇者と盟友の物語を読み聞かせてもらう、在りし日の王女。
幼い王女は、当代の勇者である兄王子の盟友になりたいと夢見ていました。
王女の兄、トーマ王子は、そんな妹王女をいつも守っていたのです。
王女にとって初めての、歳の近い友達が出来た時。
直後に悲しい別れを体験した妹に、兄王子は悲しみに負けぬように強くなれと諭しました。
そして…、
長じて力をつけた王女とともに、やがて王子は勇者として魔王軍と戦うことになります。
魔王軍は強く、グランゼドーラ王宮までもが危うくなります。
やがて、魔王軍の大将、魔元帥ゼルドラドと対峙。
王子に加勢する王女を見たゼルドラドは、この時、グランゼドーラ王家の秘密を見破ってしまいます。
勇者の天命を持って生まれてきたのは、妹王女の方でした。
妹を守るため、兄王子は勇者の身代わりを務めていたのです。
天命を持ってはいても、まだ勇者としては未熟な王女を庇い、兄王子は命を落としました。
最愛の兄王子を失った衝撃と悲嘆に打ちのめされた王女は、あわやの瞬間、何者かの不思議な力によってその場から助け出されます。
しかし、傷ついた王女は、絶望に沈んだ心の内側から記憶に鍵をかけ、兄王子の記憶もろとも全てを忘れたミシュアとなっていたのでした。
思い出したかったのは、兄王子の記憶。
最後の記憶と向き合うのがどんなに辛くても、やはり忘れたままにはできなかったのです。
心の封印を破り、忌まわしい過去と対峙出来たのは、メルサンディの村で、傷を癒す時間を持てたからでしょうか。
そしてどうやら、命を落とした後も、王女を守る兄王子の導きもあったようです。
記憶の世界で兄王子に感謝と別れを告げた王女は、ミシュアと一体化し、ついに勇者としての覚醒の時を迎えます。
溢れ出す、白い光。
光は渦巻き、天に駆け登ります。
光の柱はレンダーシア上空を覆った不気味な雲を貫いて、遠くアストルティア五大陸までをも照らしたことでしょう。
もう、ずっと昔のことのような気がする、あの日。
旅立ちのその日に、私が見た光。
それが今、再び私の目に飛び込んで来ていました。
クロウズ曰く、あの日あの時見た光、それが今見ている光そのもの。
どうやら、今居るレンダーシアとアストルティアは、それだけ時間がずれてしまっているらしいのです。
一体何故、時間がずれてしまっているのか。
そしてまた、たった今覚醒したのが真の勇者姫なら、この王宮で最初に勇者姫を名乗った彼女は、一体何者なのか。
確かめなければならない謎は尽きません。
次回は、エテーネの村跡とその周辺についての記事を書く予定です。