アストルティアの花と風景を紹介する記事を書いています。
今回は、レンダーシア(内海)編として、魔幻宮殿についての記事を書いていきます。
レンダーシアを守護する神の緋石の1つが失われたために、ソーラリア峡谷および古き神の遺跡エリアは魔界の侵略を許し、ねじれたる異形の大地に変貌してしまいました。
そして、大魔王の出城である魔幻宮殿までが、かの地に現れていたのです。
魔幻宮殿はエリア全域に広がる複雑な回廊部分と、結界に包まれた中心部から成っています。
この結界は、勇者姫の力をもってしても突破出来ないほど強固なもので、一度は撤退を余儀なくされます。このため、私は勇者に力を貸してくれる存在である神獣ペガサスを探し出し、再び魔幻宮殿に乗り込むことになったのでした。
勇者姫と神獣ペガサスの力を合わせて、ようやく結界に穴を穿つことに成功し、勇者姫と私は大魔王の城に足を踏み入れました。
すると、意外にも、内装からはさほど人間界の趣味とかけはなれてもいない印象を受けたのでした。
確かに多少は奇怪かつ不気味ではありましたが、その豪奢なことは、さすがはひとつの世界の盟主の居城と言ったところです。
正面上部のものをはじめ、数多くの部屋や、廊下にも大小様々な絵画が飾られていたのが特に目を引きました。
更には、廊下から出て見れば、植え込みで作られた所謂ノットガーデン、迷宮を模した庭園まで設えられています。
精緻に仕上げられた植栽には、赤青黄色の薔薇のような花をつける木まで使われていました。
…魔界の勢力の趣味というのは、意外にも人間界とさほど解離していないのだろうか、と、これほどまでに凝った作りの城を見て思ってしまった私でしたが…。しかしながら、調べていくうち、なんとこの大魔王の趣味自体が重要な鍵を握っていたことが、段々と解ってきます。
大魔王マデサゴーラは、自らを芸術家と称しており、彼が立案したアストルティア侵攻作戦も、自らの芸術活動の一環といっても過言ではないようなのです。
偶然か必然かは定かではありませんが、アストルティアにとって最大の災難は、どうやら大魔王が「創生の力」のカケラを手に入れた事だったようです。
カケラといえども、偽りのレンダーシア大陸を産み出す程の力を持っており、これに勢いを得た大魔王は、真のレンダーシアを偽りに置き換え、更には自らが創世の女神にとって代わるという野望を抱くに至ったというのです。
自らの野望を果たすため、障害となる神の緋石を排除するには、勇者の力を自らの手中に収める必要がありました。
かつて魔王軍がグランゼドーラに侵攻したのも、勇者を討ち取るというより、生け捕る為であったらしいのです。
しかし勇者姫を取り逃がした大魔王は、代わりに兄王子を甦らせて配下にしていたのでした。
魔幻宮殿の各所に飾られた絵画に仕掛けられたからくりを解いて、玉座の間に到達、すると待っていたのは勇者姫の仇敵、魔元帥ゼルドラドでした。
力をつけた勇者姫と私はこれを撃破しましたが、肝心の玉座は裳抜けの殻。
…ゼルドラドは単なる足止め、大魔王は真の野望を果たすため、既に目的地に移動していたのです。
創世の女神に挑戦するという、大魔王の野望に必要となるものは何か。
私たちの問いに、神獣ペガサスは答えます。
大魔王の狙いは、創生の霊核。
光の神殿から行く回廊のはるか果て、奈落の門のその先にあるものだと言います。
大魔王が奈落の門の封印を解く前に、追いついて阻止しなければなりません。
次回は、大魔王マデサゴーラとの決戦前後に関する記事を書く予定です。