アストルティアの花と風景を紹介する記事を書いています。
今回は、レンダーシア(内海)編として、光の神殿から奈落の門に至る悠久の回廊と、大魔王マデサゴーラとの決戦前後についての記事を書いていきます。
大魔王マデサゴーラとの決戦を覚悟して魔幻宮殿に乗り込んだ私たちでしたが、立ち塞がる魔元帥ゼルドラドを撃破して辿り着いた玉座は裳抜けの殻でした。
ゼルドラドに私たちの足止めをさせ、大魔王は真の野望を果たすため、奈落の門と呼ばれる異界への入り口を目指していたのです。
奈落の門に至る道は、光の神殿から続く悠久の回廊をひたすら進んだその先にありますが、光の神殿とはそもそも奈落の門を厳重に封印するためのもの。悠久の回廊には、敢えてその先に往こうとする者の心を試す幾つもの試練が用意されていました。
そして、勇者姫と私は、同時に同じ道に踏み込んだ筈でしたが、それぞれ個別に悠久の回廊の試練を受けなければなりませんでした。
進もうとする者によって、困難に感じる試練は様々でありますが、私にとってもっとも辛かったのは、やはり故郷の村の幻を見せられる試練でした。
滅ぼされる前の平和な故郷の風景と、懐かしい村人の姿、声…。
引き留めてくる彼らを振り切って、それでも先に進まねばなりません。
決意を示す私を送り出してくれたのは、懐かしいアバ様の姿をした幻と、そして、ここにしかない美しい一輪の花でした。
回廊には他にも、どういうわけか大当たりばかりする享楽の殿堂のような、通る者によっては長く足止めされてしまう誘惑も待ち構えています。
どうやら大魔王マデサゴーラは、暫くこの殿堂に夢中になっていた模様。おかげで追いかける足も速くなる心地でありました。
一方、道中では、勇者姫の試練らしきものの幻も垣間見ることになりました。
…大切で、去りがたい場所は、私と同じ。
愛する家族が揃っていた、懐かしい思い出の世界。
けれども、それは既に思い出に過ぎず、今はもう失われたものであると、受け入れて先に進まねばならないのです。
無事に試練の道を抜け、合流した姫は言います。
立ち止まりたい場所はあった、それでも先に進めたのは、私が道を示したからだと。
…それは、私も同じ思いでした。
勇者姫が、同じ道を進んでいるのだから、私も立ち止まることはできないと、自分で自分の背中を押すようにして進んで来たのですから。
そして、いよいよ奈落の門に到達。
大魔王の真の狙いは、創生の霊核を擁する異界へ通じる奈落の門を開くこと。
そのために幾重にも策を巡らせ、勇者の力を利用しようとしていました。
トーマ王子を甦らせて先代勇者の力を秘めた指輪を与えて試みるも、奈落の門の封印には歯が立たぬと知ると、改めて勇者姫の力を利用しようとします。
大魔王の呪縛から兄王子を解き放とうとした勇者姫の力を王子の体に取り込ませることにより、ついに封印を破る力を手に入れてしまうのです。
そして、門の封印は破られてしまいましたが…
大魔王マデサゴーラは、異界に足を踏み入れることはできませんでした。
呪縛から解放されたトーマ王子が立ち塞がり、勇者姫が大魔王を見事に討ち取ったからです。
大魔王の死は、トーマ王子の再びの死をも意味していました。
それをも覚悟し、勇者姫は自らの剣で大魔王を仕留めたのでした。
…そして、王子の形見の剣とともに、涙の凱旋。
大魔王マデサゴーラは討たれ、魔界の盟主が創世の女神に挑戦するという、その途方もない野望は潰えました。
でも…
凱旋したグランゼドーラ王国が祝賀に沸く、その只中に居ながらも…、私の心は、実はまだ奈落の門の前に残ってしまっていました。
何故なら、一度は開いた奈落の門、その先に行ってしまった人物がいたからです。
アストルティアからレンダーシアに渡る時から、付かず離れずの立ち位置を保ちながら、常に道標を示してきた、謎の旅人クロウズ。
その正体が、私同様に生き返しを受けた幼馴染シンイであったと知ったのは、ごく最近のことでした。
竜族の青年の姿を得た彼は、異界に渡る理由を告げぬまま、再び門を閉じていってしまったのです。
…あの門の先に、一体どんな世界があるのでしょう。解っているのは、創生の霊核という、途方もない力が存在するということだけ、そして、何やら大層不穏な気配に満ちていたように感じたことだけ。
クロウズであり、シンイでもある彼は、私をあちらに近づけたくない様子でした。
しかしながら、そんな彼の思いに従ってもいられない状況に、程なく私は巻き込まれてしまうことになるのでした。
今回で、バージョン2までに訪れるエリアについての記事を終了します。
次回からは、バージョン3のストーリーに沿って、アストルティア内の新規解放エリア、ナドラガンド編の記事を書いていく予定です。