アストルティアの花と風景を紹介する記事を書いています。
今回からは、バージョン3のストーリーに沿った記載を開始します。
今回から数回に分けて、バージョン3の序章、アストルティア内の新規解放エリアについての記事を書いていきます。
大魔王マデサゴーラとの決戦から暫しの後…
先触れのような夢を見た、すぐその後に事件は起きました。
現場はグランゼドーラ王国主宰の祝勝会が開催されていた、グランドタイタス号の大広間。
居並ぶ賓客の眼前で、こともあろうに宴の主役であるアンルシア姫と、メギストリスの王子ラグアスが拐われてしまったのです。
宴の最中に突如現れた犯人は、見たこともない術を使って二人を拘束し、密室である筈の現場から、瞬く間に姿を消してしまいます。
居合わせた者は誰も、警護兵も、そして私も、なす術もないという有り様でした。
…どうしてこんなことに。
居合わせた皆が、おそらく同じ思いだったでしょう。ただ、そんな中で私の中に渦巻いていた思いは、
…どうして、あなたが、こんなことを?
でした。
誘拐犯の姿形、忘れようもないその姿。
故郷の村が滅びた日、生き別れた私の兄弟。
しかも何故か、つい先程の微睡みの中でも見た、かつてのままの姿で現れたのです。
厄介なことにこの時、宴に参加するため神獣ペガサスが人型に変身しており、事件の影響で獣型に戻れなくなってしまいました。変身に必要な神具を持ったままアンルシア姫が拐われてしまったからです。
人型では神通力の大半が封じられてしまい、姫達の捜索と救出には殆ど参加できなくなったのです。
拐われた二人が次代を担うべき若い王族だったことから、同じく若い王族を擁する王家は警護を強化することになりました。
私はそのうちの1つ、ヴェリナード王国から要請を受けて、警護に加わることになりました。
…誘拐犯が私の兄弟であるとは、誰にも告げられぬままでした。
この時は、あまりにも謎が多すぎました。
私の兄弟が、どうして誘拐犯なのか。
どうしてあの二人を誘拐したのか。
それに、どうして、数十年前の時代に時渡りした筈の兄弟が、あの日のままの姿なのか。
そして、どうして…
「会いたくなかった」
と、言ったのか。
聞き間違いではない筈です。
あの時私を見ていたその眼差しは、こちらを強く拒むような険しい光を帯びていたのですから。
目的はどうあれ、もし本当に王族を狙って来るなら、迎え撃ってでも止めなければなりません。
何故と問うのは、その後です。
ヴェリナード王国では、王子の影武者を立てることになり、剣士ヒューザがその役を担うことに。
変相術で互いに入れ換わった二人に、私も同行して、最近不穏な発掘物が見つかったというジェレイダ連塔遺跡に赴くことになります。
ジュレー島の洞窟奥に位置するジェレイダ連塔遺跡では、厳重に封じられた部屋に入るためには3つのからくりを解かなければなりませんでした。
遺跡内部を巡ると、ヴェリナード王国初期の歴史や先人達の思いの片鱗に触れることになります。
音の魔法で満たされ、海中のようなヴェリナード地方特有の風景を巧みに活かした遺跡内部の風景は、時の浸食を経てもなお美しく、ともすると目的を忘れて見入ってしまいそうでした。
そんな遺跡の中心部、封印されていた筈の部屋は、しかし何故か簡単に開いてしまいました。
実は、問題の発掘物は真っ赤な偽物で、王子を誘い出す罠だったのです。
すわ件の誘拐犯かと思いきや、どうも様子が違いました。
現れたのは私の兄弟ではなく、白いフードで風体を隠した謎の人物。
妙な蛇を連れており、更に魔物を召喚する呪符を使います。
私が魔物と戦う隙をつかれ、王子に変相していたヒューザが拐われてしまいました。
新手の誘拐犯は、私の兄弟とは関係があるのか、ないのか。
同じく若い王族を狙って来たものの、私を見知った様子もないのは、どうしてなのか。
謎が深まる一方で、事態もより深刻になってきていました。
王族の連続誘拐ならば、残るドルワーム王国も狙われると思われます。
再び要請を受けて、私はドルワーム王国に向かいました。
次回は、ダラリア砂岩遺跡、世界樹の丘周辺についての記事を書く予定です。