目覚めし冒険者の広場-ドラゴンクエストXプレイヤー専用サイト

蒼鎧両断の緑の者

アル

[アル]

キャラID
: CS433-198
種 族
: ドワーフ
性 別
: 女
職 業
: 旅芸人
レベル
: 140

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アルの冒険日誌

2026-04-08 23:42:27.0 テーマ:写真活動

紅葉の奥で、ひとつだけ残った音

むかしむかし、森がいちばん赤くなる季節。
カッパの少女は、ひとりで森の奥へと歩いていきました。


足元で、葉っぱがさく、さく、と鳴ります。
それはまるで、誰かがあとをついてきているみたいな音でした。



「……いるの?」




紅葉のすき間から、そっと顔をのぞかせます。
かくれんぼの途中みたいに、少しだけ息をひそめて。


振り返っても、そこにいるのは風だけ。
けれど少女は、少しだけうれしそうに笑います。



「……もういいよ」




まだ何も終わっていないのに、
なぜかその言葉がこぼれました。



それはきっと、



“ここに何もないわけじゃない”と、
心が先に気づいてしまったから。 この森には、もう誰もいないはずでした。

昔は、たくさんのカッパたちがいて、川で笑って、
葉っぱを投げ合って、秋になるとみんなでここに集まっていたのです。





でも今は……



その笑い声は全部、落ち葉と一緒に地面に沈んでしまいました。



けれど――



風が葉を揺らして、さわ、さわ、と鳴るたびに、
あの日の笑い声が、そっと重なります。



少女は傘を握り直して、小さくうなずきました。



足元で、静けさがさく、さく、とほどける。

それはもう、後ろから追いかけてくる音ではなく、
前へ進むための、小さなリズムでした。 森は静かでした。
けれどその静けさは、空っぽじゃありません。



誰かの声が消えたあとに残る、
やさしい余白のような静けさでした。




少女はもう振り返りません。
ただ、前へ進みます。




その背中を、
紅葉がそっと見送っていました。
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