「あと4時間で期限の切れる運命のカードがあります。」
ログインしたら、ドラキーマがこう告げる。
ずっと持て余していたカードが二枚。
スライダークカードと、スライムジェネラルカードだ。
ひとりだと、バズズにもドラゴンガイアにも勝てない自分。
それが、現時点で最強クラスの迷宮ボスに勝てるはずもない。
猛者フレンドさんに加勢を頼んだとて、足手まといな自分が邪魔で、
本来勝てるであろうものも勝てなくしてしまう。
いや、自分がカードを出すんだから、
そんなことは気にしなくてもいいのだろうが、
負けると分かっていて、加勢してくれるモノ好きなフレンドも居まい・・・。
こうなったら、アイツに頼るしかない。
迷宮に出現するボス討伐請負人、剣士テリーだ。
いけ好かない野郎だが、こうなったらヤツに頼らざるをえない。
そうして、この二枚のカードを手に入れたときから、
導きの香水を使用して、日々迷宮に行くことに。
しかし・・・まったく出て来ない。
ミネアさんが出てきて、さらにカードをくれたり。
余計なお世話じゃ!
トルネコさんが出てきて、販売品を見せてくれるも、
所持金なくて何にも買えなかったり。
そして、しつこいくらいに登場するカンダタ。
「ワハハ、また会ったな!」
・・・お前じゃねえ!
けっきょくテリーには会えずじまいで、カードの期限日を迎えてしまった。
こうなったらヤケクソじゃ。
せっかく手に入れたカード、期限切れでゴミにするよりは、
勝てずとも自分で使用して、そのスライダークと、
スライム将軍とやらを拝んで、見事に玉砕してやろうじゃないか。
レンドアでドロシーに話しかけて迷宮に。
まずはスライムジェネラルカードを供えて、いざ迷宮へ――。
一応、導きの香水も使う。
だが、迷宮の主の部屋前に人影なく・・・。
バズズも倒せないヘッポコプレイヤーが、
サポート仲間と仲間モンスターで、スライムジェネラルに挑む。
スパークショットが連続で決まって、割と健闘したかもしれない。
でもまあ、名前の色を変えることもできずに玉砕。
そりゃそうだわな。
次いで、スライダークに挑む。
あの隠れスライムフェスティバルの景品になってた、カッチョ悪い奴だろ?
あんなのが最強だなんて、にわかに信じられないが・・・。
そうしてカードを供えて、扉を開くと・・・。
はるか先に人影が・・・しかも複数見える。
後方にバトルレックスの姿が確認できる。
ついに現れた!
テリーさんかい!?
遅いっ!
遅いよ!!
今さらになって現れやがってこの野郎!
スライダークカードを渡そうとしたら、
それは今供えてるからどうのこうの言って断られる。
手持ちのカードはもうない。
コイツめ・・・Ⅵのとき大嫌いで、ドランゴはパーティに加えても、
お前は、エンディングまで酒場に預けっぱなしだったから、
もしやその恨みか?
けっきょく、そのままスライダークに挑んで玉砕。
いや~強いなんてものじゃなかったね。
ひとり一撃で即死。
わずか四手でバトルが終了したよ。
こんなん倒せる人らって、どげな修業しちょるん?
まあ重荷が消えてサッパリした。
玉砕したけれど、アクセに興味ないし損した気分でもない。
しかし、もしかしたら猛者だと、自分が居ても勝てたりするかな?
ふとそんなことを思い、ちょうどインしていた、
猛者フレンドへ訊いてみた。
いけるかもしれないって回答だった。
うーん、じゃあ付き合ってもらうべきだったかな?
次回からは是非ってことなんで、
今度手に負えないカードを手に入れたときは、
遠慮しないでフレンドに頼んでみることにしよう。
この後、気を取り直して、その猛者フレンドと、
他二名誘って、フレンド4人ですごろく。
ダークドレアムのおっさん相手に玉砕したが、
フレンドとワイワイすごろく楽しかった。
ドレアムのおっさんにメッタ切りされている間に、
安室奈美恵の曲がどうとか、そんな会話が飛び出す。
楽しくてしょうがなかった、やっぱりこういうのがええ。