毎日やるログアウト前の最後の作業。
チーム大使への報告。
この日、報告している最中にチームレベルが上がった。
「おめでとうございます、チームレベルが75になりました。」
次のレベルまで・・・!
次のレベルまでの必要経験値を確認しようとすると、
「ーーーー」と表示されていた。
結成からおよそ9年。
とうとうチームレベルがカンストした。
人間の姿を取り戻したときよりも、
レンダーシア大陸へ初めて降り立ったときよりも、
アンルシアが勇者覚醒したときよりも、
・・・グッとくるものがあった。
リーダー不在のまま6年。
アクティブメンバーのほとんどが離脱して5年。
毎日ひとりでコツコツとチームクエストをこなす。
なんならストーリーや日替わり討伐よりも優先していた。
インしてすぐにチームクエストを確認。
経験値のおいしいものを優先するのが本来だろうが、
そんなものは気にせず、期限が迫っていて、
本日中に消化しなければならないものを優先する。
「ツスクル平野討伐」「ポムポムボム討伐」など、
なんの旨味もなく、どんなに経験値が低いものであろうと。
リーダーがいなくなってから加入したチームメイトがひとりいて、
この方も時折、チームクエストをやってくれた。
「邪神の宮殿クリア」「真の強敵討伐」など、
自分じゃ成しえない高経験値のクエストを達成してくれるので心強かった。
各町にチーム出張大使が派遣されるまでは、
ドルワーム水晶宮の大使室まで行っていた。
リーダーがウェディだったので、
ヴェリナード公認のチームだったけれど、
自分はドワーフなので、ドルワームで報告していた。
アアテさんにはお世話になった。
チームアジトが持てるようになると、
リーダーがジュレットの利便性の高い場所へ引っ越してくれて、
そこがチームアジトとなり、ルーラストーンがもらえ、
しばらくはジュレットが拠点となった。
住宅村を出て桟橋付近に出張大使もいるし、
達人や預かり所もあったので、ジュレットは便利だった。
光るタルも毎週しっかり回収していた。
長期ログインしない人の土地が没収された。
チームアジトも消えてしまった。
長期ログインしない人が酒場から抹消された。
リーダーを雇えなくなってしまった。
チームエムブレムも、チームユニフォームもあのときのまま。
あれからレベルが上がってゆき、使える模様やカラーが増え、
コスチュームのデザインも追加されていったけれど、
リーダーが決めたもののままイジっていない。
リーダーがいつ戻ってきてもいいように。
あのときのままにしていた。
リーダーがいなくなって以降に使用できるようになった、
チームドルボードだけは自分がデザインしてみた。
ユニフォームの赤に合わせようかと思ったが、
チーム名の“A.E.U.G”にちなんで、エゥーゴカラーにした。
チームフラッグのドルボードはチンコ痛そう。
思い出アルバムにはこれ一枚しか残っていない。
かなり初期の頃の当時のチームメイトとフレンドとの一枚。
まだ自分ひとりじゃ倒せなかった、
こうていタップの依頼書を手伝ってもらって、
オットーに報告した後の一枚。
最初のレベル解放でメガザルロック討伐。
ちからのゆびわを求めてボストロール狩り。
水のはごろものレシピを求めてキマイラロード狩り。
銀の錬金ランプのレシピを求めてエビルチクリン狩り。
チームメイトと協力してやったこと、手伝ってもらったこと、
・・・色々思い出す。
チームクエストから解放されて、やることがグッと減った。
ストーリー進めるのが早くなるかも。
でも、クエストリストをついついチェックしてしまう。
チマチマと地味な課題をクリアしてゆくのが好きなだけかもしれない。