ネットゲームの対戦における情報処理は、厳密には「並行処理」と「連続的な高速処理」の組み合わせと言える。
1.並行処理と連続的な高速処理の組み合わせ
ネットゲームの対戦では、プレイヤーは多岐にわたる情報(視覚、聴覚、ゲーム内数値など)を処理するけど、脳はこれらの情報を厳密に同時に処理しているわけではなく、実際には、注意を各情報源に高速で切り替えながら、あたかも同時に処理しているかのように感じているだけに過ぎない。 だから実際には、ワーキングメモリを活用し、重要な情報や直近の情報を優先的に処理しているってこと。
2.処理の内容
(1)パターン認識:
過去の経験や訓練から、敵の動きや攻撃パターンを瞬時に認識する。
※ ここがバイアス等でバグッていると、すべてが矛盾したりおかしな方向に向かう。
(2)予測と意思決定:
得られた情報をもとに、敵の次の行動を予測し、自身の行動を決定する。
(3).運動制御: 決定された行動を、実際の操作に変換し、キャラクターの動作を実行する。
3.連続的な高速処理とは
複数のタスクや情報を、非常に短い時間間隔で次々と処理していくことで、真の意味での並行処理とは異なり、実際には一つの処理から次の処理へと、高速で切り替えているってこと。
4.連続的な高速処理とパターン認識の組み合わせによる処理の流れ
情報の取得、整理と取捨選択、パターン認識と予測、行動選択と意思決定、運動制御といったプロセスが、連続的に高速で行われ、熟練したプレイヤーほど、パターン認識能力や予測精度が高く、反射神経や判断力も優れていまる。
5.ゲーム脳について
何も考えずにゲームをプレイすると、思考力や判断力の低下、感情のコントロールが難しくなる、コミュニケーション能力の低下、集中力の低下、キレやすくなるなどの「ゲーム脳」と呼ばれる状態になる可能性があり、ゲームをプレイする際には、自分の思考力を意識し、連続処理可能数を理解することで、現実世界にも役立つ思考力の向上に繋がる。
ゲーム脳
① 思考力や判断力の低下
② 感情のコントロールが難しくなる
③ コミュニケーション能力の低下
④ 集中力の低下
⑤ キレやすくなる
6.補足情報
脳の可塑性として、ゲームプレイを通じて脳の神経回路が変化し、情報処理能力が向上する可能性があり、例えば、eスポーツと認知機能について、eスポーツの研究では、プロゲーマーの認知機能(注意、記憶、反応速度など)が一般の人よりも優れていることが示されてもいて、ゲーミフィケーション: ゲームの要素を教育や訓練に取り入れることで、学習効果やモチベーションを高めることができる。
まとめ
ネットゲームの対戦における情報処理は、脳の高度な機能が複雑に連携して行われるプロセスで、連続的な高速処理とパターン認識の組み合わせを理解し、意識的にプレイすることで、ゲームを楽しみながら認知機能の向上にも繋げることができる。
デルメゼを例とした思考力の把握と向上 (2/2)