恐ろしいほど明るく、そして賑やかな港町レンドア北にあるツボ錬金ギルド、そこには大人しく小柄な少年が居た。
少年の名はレーブン・クログリギア、真面目な性格とその愛らしい容姿でギルドではかなり好かれていた。
レーブン「マスター、これ仕事の」
レーブンはさっさとこなしたツボ錬金術の仕事の品をマスターに渡し、ギルドを後にする。いつもマイペースな彼が急いで外へいくと、脇目もふらず裏路地へ一直線。
薄暗い裏路地にて、レーブンは誰にも付かれてないかを確認するように、両方の道を交互に見てから小声でなにかの魔術を唱える。
次の瞬間裏路地から出てきたのは…レーブンではなく黒服を着たオーガだった。それはさながらサザンカ組の側近、ブレディであった。(弐話参照)
彼はサザンカ組の中で最も恐ろしい人物と言われており、その噂は各地に広がっていた。
ブレディはゆっくり、ゆっくりツボ錬金ギルドへ向かう。ブレディが扉を開けるとギルド内は静まり返る。ブレディはマスター・ポーリアの元へ向かう、そして懐へ手をいれる。次の瞬間出したのは拳銃であった。驚愕の悲鳴がギルド内に響き渡る。ポーリアの額に拳銃を当てる、すると扉から兵士が入ってくる。
ブレディは拳銃を天井に向け、一発打つと静寂に包まれる。
と次の瞬間、彼は姿を消す。
一言も言葉を発することなく逃げ出した。
後日、ブレディは捕縛され、牢獄に入ることになった。その際、彼はこう語る。
ブレディ「俺はやってない」
…しかしそんな言葉信用されるわけ無かった。
『余談』
伏線盛りだくさん、そんで弐話に出たキャラクターを再登場させる。なんか面白いな