文字数オーバーの為前後篇でお送りします。
マ「…エラ!いつまで寝てるつもりだい!早く朝食を作りなっ!…たくっ…女を売るしか能が無いくせに…。とっとと働きな!」
ミジェ「ねぇーパパはー?今日も帰ってないのー?」
マ「知らないよ。…たくっ…どこで遊んでんだか…。(ぼそっ)」
ミジェ「そっか…今日もパパ帰ってないんだ…お小遣いほしかったなぁ~☆」
いつも通りの朝だ…。このあとマチルダとミジェンダは舞踏会に出かける。そしてメフィストが出てきて、ムダちゃんとお出かけして…。また同じ日を繰り返す。いつもと同じ。そう思っていた。
しかし、メフィストは現れず時は昼前…。
モ「帰ったぞぉぉ!…なんだ、御主人様が帰ってきたのに…奴隷共は出迎えのひとつも出来ねぇのか!?」
この家の主人、モーブ。大柄で怪力自慢だ。
モ「おい!誰もいねぇのか!?…躾がなっちゃいねぇな…。」
この家にはエラ以外にも奴隷達が沢山いる。しかし、怯えて誰も部屋から出ようとしない。奴隷達には部屋が与えられているが鍵はない。みんな、息を殺して潜んでいる。
厶「…おかえり…パパ。」
モ「おぉぉぉぉ、ムダちゃんか。ただいまぁぁぁぁ。ママ達はどうしたぁ?奴隷達は何してるぅぅぅぅ?」モーブは顔をムダに押し付ける。
厶「…パパ…おヒゲ痛い…あと臭い…。」
モ「おぉぉ、すまんすまん。…で、ムダちゃんは何してたのぉぉ?」
厶「…エラお姉ちゃんと遊んでた。」
モ「おぉぉ、そっかそっかぁ、パパ、エラお姉ちゃんに用があるから呼んで来てくれないかな?」
厶「…わかった。待ってて。」
エラ(ミント)はムダに手を引かれモーブの待つ玄関先まで来た。
モ「ありがとぉ、えらいねぇ、パパはお姉ちゃんとお話があるからムダちゃんはお部屋に戻っててねぇ。」ムダは小さく頷くと小走りで部屋に戻っていった。
モ「エラ…こないだ買った新入りか…。御主人様が帰ったのに出迎えひとつ出来ねぇのかぁ?てめぇ1人買うのにいくら出したと思ってんだぁ?30万と2000Gだ!まぁ…安いもんだがよぉお?それくれぇは出来ねぇとなぁ!」
モーブは突然、エラの顔面めがけて平手打ちをした。
エ「きゃっ…!」
ギリギリのところで身を守る事は出来たがエラの身体はふっ飛ばされ、通路の調度品の壺を割り壁に叩きつけられた。壺が割れる乾いた音が屋敷に響き渡る…。それを聞いて尚、部屋から出る者は誰も居ない。
出ていけばどうなるか知っているから。
次は我が身と、見て見ぬふりを決め込んでいる。
モ「誰が手を動かしていいって言ったよ!?あぁ!?その壺ひとつで300万Gだ!」
エ「すみません。ムダ様のお相手をしていて出ることが出来ませんでs…」
モーブはエラの頬を片手ではさみ込みさえぎる。
モ「言い訳はいいんだよ!てめぇの御主人様は誰だぁぁぁ!?俺だよなぁぁぁ!?奴隷のくせに口答えかぁぁぁ!!再教育だ!躾してやるっ!!」モーブはエラの髪を強引に掴み引っ張る。
後篇へ続く