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泣き虫ようちえんじ

ヒッピポルテ

[ヒッピポルテ]

キャラID
: RK124-268
種 族
: エルフ
性 別
: 男
職 業
: 僧侶
レベル
: 130

ライブカメラ画像

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ヒッピポルテの冒険日誌

2019-04-01 20:09:54.0 2023-06-16 21:56:09.0テーマ:その他

令和

いつの間にか、あの頃のあの人と同じ年齢になっていました。

子供の頃、あの家にいくと、自分はすぐにコタツに入っていた記憶があります。冬ばかりを狙って訪ねた訳でもないのですが、いつだって寒かった印象があります。台所には、たくさんのお酒の空き瓶が置いてありました。

いつも帰り際には、たくさんの着古した服を渡してきました。「まだ着れるから持っていけ」と言われました。自分はそれがとても嫌でした。帰り道、貰った服を、手提げ袋ごと、森に投げ捨てていました。罪悪感でたまらない気持ちになって、逃げるように走っていました。

あの人が、そのような境遇になってしまったのにも、納得のできる必然性があるのだと、大人になってから知ることができました。

子供の頃に貰った五百円は、とても大金に思えました。お金持ちなのだと、純粋に信じていました。ただ、そのお金がどこから来たものなのかは、今ならば想像する事ができます。

何十年ぶりでしょうか、寒い夜のせいで魔が差したのかもしれません。鍵がかかってすらいない玄関をあけて、自分はぽつりと、こう伝えました。「新しい元号は令和になったよ」

そんな白昼夢を見ました。
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