目覚めし冒険者の広場-ドラゴンクエストXプレイヤー専用サイト

ベテランネコ

おいなり

[おいなり]

キャラID
: WL183-876
種 族
: ドワーフ
性 別
: 男
職 業
: 魔剣士
レベル
: 119

ライブカメラ画像

2D動画 静止画
{{ photoImg }}
さつえい日  :  {{ photoDate }}
さつえい場所  :  {{ photoZone }} ({{ photoWorld }})
{{ photoImg }}
  • エントリーナンバー : {{ entryNo }}{{ optionalYear }}
    {{ entryTitle }}  {{ charaName }}
{{ photoImg }}
{{ entryTitle }}
{{ mangaImg1 }}
{{ mangaText1 }} 
{{ mangaImg2 }}
{{mangaText2 }} 
{{ mangaImg3 }}
{{ mangaText3 }} 
{{ mangaImg4 }}
{{ mangaText4 }} 
  • エントリーナンバー : {{ entryNo }}
    {{ charaName }}

おいなりの冒険日誌

2015-04-17 12:53:20.0 2015-04-17 17:36:01.0テーマ:その他

このあとめちゃくちゃセ

 その日はやけにツイてなかった。
 料理をすれば☆ひとつの駄作しか作れず、もらったビンゴ券は全て子供の駄賃のようなコインに変わる。
 討伐は目当てのものがないので仕方なく妥協してチョッピサウルスを3000Gで買い、いざチョッピに出向けばエモノ呼びが成功しない・・・。

 こういう日は、何をやってもうまくいかないものだ。
 運命とか奇跡とかを信じるほうではないが、2つ・3つと気に入らないことが続くとあとはもう一日中冴えないまま終わる。パターンとしてはだいたいそうだ。我々矮小な人間・・・もといドワーフがそんな神の気紛れに対抗する方法はただひとつ、「諦める」ことだけだ。

 諦観された一日。開き直ってしまえば不思議とそれも悪くはないと思える。
 クジを引き続ければ必ずいつかは外れるし、箱の中の外れをひとつ減らせば次に当たりを引く可能性が増す。人生というのは外れクジの積み重ねみたいなものだ。


 やれやれと首をひねりながら、いつもより長く時間のかかった討伐を終え、とりあえず休憩と帰路に着く。我が家の番犬・もとい番猫代わりに庭に飾ったキャット・リベリオ兄貴のフィギュアは、今日もその精悍な眼差しを訪問者に向けている。部外者には威嚇を、見慣れた家主には労いをその瞳に湛え出迎えてくれる彼の顔を見ると、些細な嫌なことなんてすぐに忘れてしまえる。
 それに、家に入れば執事である「さばずし」が部屋を掃除して待っているのだ。オルフェアからやってきたプクリポの彼は、普段家を空けがちで帰宅しても少し休んで出て行くだけの僕のような主人に文句ひとつ言わず、世界中を駆け回る僕を影で支えてくれる。
 いつしかそんな彼に、僕は執事というよりは家族のような愛着を抱くようになっていた。誰かが出迎えてくれる家というのはいいものだ。「ただいま」といえば「おかえり」と返ってくる。そんな当たり前のやりとりが、歳を重ねた今だからこそどれだけありがたいことかとわかる。特別なものなど何も必要ないのだ。その無価値にも見える挨拶の反芻こそ、この外れクジの山みたいなろくでもない人生において最も大事なことなのだ。

「ただいまー」



「おかえりなさいませ、ご主人様」

!?

 みると、さばずしはその手に箱を抱えている。
 なんだ?エイプリルフールなら終わったぞ?誕生日もとうに過ぎた。
 強いて言えば今日、4月17日は「恐竜の日」だそうだが、はっきりいって我々の間柄に恐竜に関連する出来事はなにひとつない。あとは「良い茄子の日」でもあるらしい。よ(4)い(1)な(7)す だ。その「す」はどこから持ってきたのか。

 箱の中身がナスビでないとするならば、他に考えられること・・・それは「プレゼント」の五文字である。
 噂には訊いていた。よく仕える執事は、主人への感謝を込めてプレゼントを渡すものだ・・・と。実際に友人が先日、メイド手作りのニット帽なんかを自慢気に見せびらかしていた。
 なんだ惚気かと僕はそいつに中指を突き立てたものだが、言われてみれば心当たりはある。ここのところ、彼はなにやら熱心に編み物をしていた。執事としての仕事を全うしているのであれば余暇に彼が何をしようと自由なので、僕は特に気にも留めずにいたのだが、あれはもしかして・・・。

「あの・・・おいなりさま、これを受け取っていただけますか?」

 きた。これはきた。予感が確信に変わる音が僕の脳内に響く。
 おずおずと差し出された箱を受け取る。手渡された箱は大きさに反して意外と軽い。それはつまり、体積に対して重量が著しく軽い物体・つまり毛糸的なもので編み込まれた衣服的なものが入っていることを示す証拠となる。白い包装に赤いリボンとくれば、我々の暮らす世界においては最もポピュラーな「プレゼント」を指す記号である。

 ニット帽か、はたまた手編みのセーターか。手先の器用な彼なら、なんだって作りうるだろう。装備に関してはこないだ全財産の8割をはたいて新調したばかりだが、はっきりいって愛しい執事のプレゼントとあらば、それらを全部海に投げ捨ててでも着なくてはならない。
 ガチ勢のみなさんの
「そんな装備でいくんですか?^^;」
「せめてアクセサリーくらいは・・・え?竜玉持ってないんですか?^^;」
の声も俺の耳には入らない。自分の愛着のある装備に防御力や耐性なんて尺度は無意味なのだ。いやむしろ数値化出来ない「愛」という要素にこそ、装備の本質は隠れているに違いない。
 ありがとう、さばずし。俺、着るよ。これ着てエスターク倒しに行くよ!ダークドレアムだって愛の力で瞬殺さ!!
 溢れる感謝の気持ちを抑えるように、僕は箱のリボンを取り、丁寧に包装を解いて、箱を開ける。そこに入っていたのは、














 からあげでした。
いいね! 14 件

ログインしていないため、コメントを書くことはできません。


戻る

ページトップへもどる