ネネップ童話21
「 こんな化け物と暮らせるか! 」
そう言い捨てた父は、兄妹を森に置き去りにして独りで帰ってしまいました。
ヘンゼル
「 心配ないよグレーテル。 道しるべにパンくずを撒いておいたから、これを辿れば・・・・・・・あああっ 」
パンくずは、森の鳥たちに食べられていたのです。
ヘンゼル
「 しかたない。 森のずっと奥に見えるあの家まで歩こう 」
たどりついたその家は、なんと屋根も壁も家具も全てお菓子でした。
空腹のあまり、家具にむしゃぶりつく兄妹の前に、この家のあるじの魔法使いが帰って来ました。
ヘンゼル
「 ごめんなさい。 食べたお菓子は返すので許してください 」
魔法使い
「 あらあら。 謝ることなんてないのよ。だって、あなた達が食べているのはお菓子なんかじゃないからね 」
2人が食べていたお菓子は、見る間にカエルに変わり、家の中もムカデやら蟲やら気味の悪いモノに。
魔法使い
「 さぁ。久しぶりに活きの良い食材が2人も。 どっちから煮込んであげようかね 」
ヘンゼル
「 グレーテル、僕が食い止めるから逃げろ! 」
とうおるるるるるるるる ♪ とうおるるるるるるるる ♪
グレーテル
「 あら? お兄ちゃん、どこかで電話が鳴ってない? 」
ヘンゼル
「 でんわ? でんわって何だい?? 」
グレーテル
「 とうおるるるるるるるる ♪ とうおるるるるるるるる ♪
・・・・・・・・ほら、こんなところにケータイが。 」
ヘンゼル
「 お、お前、それは 」
げこっ
「 ガチャ 」
グレーテル
「 もしもし? 」
( おおぉ グレーテル。 私のグレーテル。 )
グレーテル
「 ボス!? ボスなんですね! 」
グレーテルに架かってきた謎の蛙コール。
果たして、ボスとは何者なのか?
そして2人は無事、我が家へ帰れるのでしょうか。
To be continued
そして、8日のお知らせ広場に投稿しましたねね~~
Special Thanks
あおばプロダクション様
カワサキ様 蠢くムカデハウジング(;゚Д゚)