カルドセクシの冒険日誌

まことに重い腰を上げてサブキャラを作った。私古い人間ですし、
ひとつのキャラで完結したいですやん、サブキャラなんてまるで
廃みたいですやん……、と自分に言い訳していたのだが、
要は面倒くさかったのである。「めんどくさいか否か」、これが
私の行動原理を支配する大元である。しかしながら、ver2.0に備えて
まとまった額を貯めたいとなると、どうしても必要性に迫られてくる。
いよいよオーブ工だけではどうにもならなくなってきたのだ。
地元ボス撃破を手伝ってくれたフレも言っていた、
「オーブなんてマズすぎて行ってらんなくなるよｗ」マジかよ……。

一人前の証と大陸横断パスをもらい、上京し、迷わず向かうは
ラッカランである。本キャラの裁縫との連携をねらって、
ランプ錬金職人に一意専心なのだ。どうやってもオリラジ藤森の
声でしか再生されないチャラ男マスターが待っている。

実は、ドラクエXをはじめたばかりの頃も、ランプか裁縫かで、
しばし迷った経緯がある。チャラ男とマスター・ユーピアの間で
揺れに揺れた。結局裁縫にしたのは、ウェディの本拠地ジュレで
あることに加え、どう見ても博打のランプより、薄利多売でも
コツコツ手堅くやれそうだったからだ。この判断が正しかったかどうかは、
微妙なところである。なんとかLV35、Ｓ級職人まではこぎつけたが
裁縫で財をなしたという感覚は一切ない。だってオーブ工だもの。

久々にルーレットを回してみる。わりとたやすく、成功や大成功が出る。
本キャラで縫った衣服をサブに送り、錬金をつけ、送り返し、
バザーに出品。……やべえ、駆け出しのわりに結構もうかってね？
生産から加工まで一手に担うとこんなにもうかるもん？

伝説もまぢかというフレに聞けば、駆け出しだからこそもうかるのであり、
上級錬金に手を出すとホンマモンの博打だ、ということらしいが、
身の丈にあったことをしてる分には大丈夫そうだ。裁縫をはじめたばかりの頃は、
よくてトントンでこんなにうまくはいかなかったなあ、と回顧するものの、
それなりの元手があるからこその話で、ランプも一からだと、
そうとう大変そうだなあ、と思ったりもした。本キャラとサブキャラの往復、
しばし「寝食を忘れる」という言葉がふさわしいほどに夢中になっていた。
昔ゲームをやっていた頃の感覚に戻った気がした。それでも時々は、
強ボスとの戦闘が頭をよぎるのはオーブ工の悲哀というべきだろうか。

ランプに進出してちょっとうれしく感じるのは、裁縫専門でやってた頃は、
錬金職人に行き渡るだけだったが、バザーの履歴で、買ってくれた人が
すぐさま装備しているのを見届けた時である。いずれは結晶だとしても、
胸がほの暖かくなる。これを着てレベル上げをしてるんだなあ、と思う。
我々が流通させているのは金品だけではない。そこにまつわる想いまでもが、
ルーレットに込めた一念が、アストルティア全土を駆けめぐっているのだ。