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ドラゴンスレイヤー

カルドセクシ

[カルドセクシ]

キャラID
: LN778-267
種 族
: 人間
性 別
: 女
職 業
: どうぐ使い
レベル
: 130

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カルドセクシの冒険日誌

2014-05-05 15:22:08.0 テーマ:その他

今夜も愛を探して

古今東西、一番好きな曲を挙げるとするなら真っ先に浮かぶのは佐野元春の
「アンジェリーナ」だ。佐野元春といえば有名なのは「サムデイ」だろうが、
こちらは名曲をつくろうとするあまり、若干の気負いが感じられてしまう。
それよりもロックの初期衝動につらぬかれたこのデビュー曲のほうがずっと好きだ。

70年代の暗くじめっとした四畳半フォーク的な空気を、一瞬にして拭い去るような
清新なイントロ。当時のティーンエイジャーは、この軽やかな足音に期待に満ちた、
80年代の息吹を感じ取ったのだと思う。今の若い人はまず知らないだろうが、
youtubeかなんかで一度聴いてみてくれ。三十年以上昔の曲とは思えないから。

さてこの曲、「シャンデリア」「サーキットシティ」「プロムナード」などの
乾いた響きの外来語が行き交い、韻をふんだりの言葉遊びもまじえ、
全編にわたって淡々とした風景描写で、ストーリーらしいストーリーは一切ない。
主人公のアンジェリーナさんも、「NYから流れてきたバレリーナ」以外の
情報は一切ない。にもかかわらず、袖口を強くひっぱるような切なさがある。
(私のツイッターも彼の言語感覚にたぶん多大な影響を受けている)

白眉といえるのは三番である。それまで淡々とした描写に徹してきたのが、
「——フッと迷ってしまいそうな時でも 二人でいれば大丈夫だぜ」
ここでようやく語り手の心情がもれる。巷にあふれる安易なラブソングのような、
「好きだ」でも「愛してる」でもなく、「大丈夫だぜ」。
ひかえめなこの一言が、心の一番やわらかい部分にストン、と落ちる。

こんなのは人それぞれの嗜好だが、私はやたらとストーリー仕立てになってたり、
情念をたれながしたり、主義主張のはげしい歌は好きではない。
なぜなら、歌とは「容れ物」だと思っているからだ。歌とは受け取り手が、
そこに自らの想いを注ぐことではじめて成立する表現だと考えているのだ。
「この歌詞に意味なんかねーじゃねーか」というのは批判として成り立たない。
むしろ、インスピレーションをあれやこれや喚起し、受け取り手が独自の
イメージをふくらませることのできる歌詞こそが優れているのだと思う。
まったくもって、歌から思い描く世界は十人十色、なのだ。

ドラクエ10に話を移す。ver1.0ではネルゲルさんを倒すまで、
ver2.0にももちろん骨子となるストーリーはあるが、クリアしてしまえば
後はストーリー不在の時間を、延々とプレイヤーは過ごすことになる。
我々が運営に文句をいったり、悪態をつきつつも、なんだかんだで
何千時間もプレイしてしまう秘密は実はここにあると思う。ストーリーを、
自らの手で編み出しているからだ。武器や呪文や道具、街の人のセリフ、
ドラクエ的な世界観が息づいているこの箱庭で、我々は世界にふたつとない、
自分だけのストーリーを体験しているのだ。例をあげれば強ボスに行ったけど
ハマったあげくオーブ出なかった、バザーの出品を一桁間違えてしまった、
こんなのでも振り返れば笑い話になる、立派なストーリーだ。

NPCではない他者とのかかわりは、ストーリーに一層の化学反応をもたらす。
ドラクエにかけての愛情は人後に落ちないと自負する私だが、
「ドラクエ愛」のかたちは人それぞれ異なる。その背後にあるものを、
あれこれ想像するのも楽しい。時には愛がうまく折り合わないこともある。
それもまた人のかかわりである。現実世界でもおなじことだし、
だからといって我々はかかわりあうのを止めようとするだろうか?

そして私は今日もアストルティアに降り立つ。愛の交歓のために。
「今夜も愛を探して」、あのしゃがれた歌声が妙に実感を伴って響く。
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