カルドセクシの冒険日誌

フォースブレイクが実装され、その成功率が、攻撃魔力に準拠することが
判明して以降、私は魔法戦士としては、はっきりと二線級に追いやられたことは否めない。
マスカレイドで装備を揃えてきたが、これは攻魔の上積みがないからである。
魔戦を誘うとき、まずは攻魔を見る、という人も多いのではなかろうか。

しかし私なりに、レイブンに手を出せない理由もあった。
レイブン登場当時はまだまだ、まほうのよろいが第一線で働く時代だった。
まほよろ重装備で固めるスタイルの私にとって、レイブンは真逆の方向性に思えたし、
ver2.4後期か３だかで、まほよろの正統的進化ともいえる鎧がそろそろくるのでは——、
という希望的観測に基づいた目論見もあった。それまでは貯金の一手か？と。

しかしこればかりはフタを開けてみないとわからないことで、
「やっぱりレイブン買っときゃよかったんじゃーん！」ってことも十分ありえる。
いっそ賭けに出ようか。根がせっかちなものだから、とりあえず三悪魔に行けるぐらいの
レイブン一式は可及的速やかに揃えたくなってしまった。
試算してみると私のほしい装備は手持ちの金で、まあまあ揃わなくもない。
しかしどうせなら安く上げたいのも人情である。てはじめにレイブンヘッド☆３未練金品を
ツボ職人のサブ子に送り、その出来如何で一式揃えるか、それともやめとくか、
吉兆を占おうとした。ルーレットの出た目をゆくのも人生であろう。

まずは第一投。……いきなりの失敗である。なんとも幸先が悪い。
これは大いなる神の思し召しか、お前にはレイブンは似つかわしくないと仰せなのか、
そんなことを考えつつパルプンテにすべてを賭けた第二投目。なんと！
先ほどのＨＰ＋７（−４）がパル効果でＨＰ７（＋３）にパワーアップした。

次も同じように、一度は失敗したもののパル効果で大復活をとげた。幸先悪かったのが、
うってかわってＨＰ理論値にリーチをかけてしまった。ここでまた私は考える。
ＨＰ理論値などそうそうできるものではないし、最後はおびえガードか、
マヒガードをつけるほうがより実戦的か……？と。しかしまかり間違って、
おびえガードパルうめつくしなんて一品が出来てしまった日には泣くに泣けない。
ここは最後までＨＰで攻めるのが正道というものだろう。結果は……あえなく失敗。
大魚は逃したが、それでも計ＨＰ＋２３である。買えば１２０万はするものが、
半額程度で手に入ったのだからここは御の字。私はレイブンを揃えることに決めた。

次にとりかかったのは体上。中級練金なのに、ブレスガード＋１０％は私にとって
鬼門といえるもので、今までほとんど全成功したことがない。
計ブレス２４％という中途半端なシロモノができてしまった。叩き売るしかない。
逆上のあまりバザーでブレス３６％をエイヤッと買いなおす。
このへんの私は完全に熱にうかされている。

練金のむずかしい腕と足は最初からバザーで買う。腕は速度＋２０％、
足は転びガード１００と踊らされガード１００のスーパーハイブリッド品だ。
（練金自体は申し分ないが、腕の練金者の名前にちょっと泣いた）
魅了ガードこそ１００パーを崩したものの、それをおぎなって余りある攻魔、
これなら万が一ヒドラにＦＢを外してもしゃーないで済む、
三悪魔仕様の魔法戦士がここに誕生したのである。が、しかし……、
装備に注力するあまり肝心の三悪魔に行く金がない、というなんとも
本末転倒なことになってしまった……。

しゃーないのでオーブ工ツアーに出かける。気のせいというわけでもなく、
ＦＢの成功率は以前よりもグンと上がっている。サクサクッと新旧１０、
レンダラズと消化。魔法戦士としてひと回り、強くなった実感がある。
（レイブンは闇耐性なのでウルベアの暗黒魔力砲もかなり耐える）
ほぼすっからかんにはなったが、いい買い物をしたと思う。

今回、レイブンをどうしても揃えたかったのは、実はもうひとつの理由もあった。
公開しているのでお暇な方はご参照あれ、このたび旅芸人としても、
スキルポイントを全部１４０にもっていくことが可能になり、
ならば魔戦と共用できるレイブンで花を添えたかったのだ。
すべての職をカンストし、特訓も終了させた結論がこの割り振りである。

魔戦が登場する前、ver1の時代に私は旅芸人をすることが多かった。
とくに本職ときめていたわけでもないが、前衛でも後衛でもない、
中衛的な視点をはぐくめていたと思う。あの頃は旅芸人の生命線であるはずの
きょくげいすらロクに振れず、短剣一本であった。
遠く離れたものだと思う。だけど変わらない気持ちもある。
完全体旅芸人になったのはいってみれば原点回帰でもある。
それでどこに行くの、という声はさておいて、私の旅はここからまたはじまる。