カルドセクシの冒険日誌

確率とは、たとえばサイコロを6回ふったら、必ず1回は
1の目が出ることだととらえている人が多いように思う。
しかし実際には偏る。30回、50回程度の試行では
1の目が出ないのもそこまで珍しいことじゃないだろう。
だったらサイコロがおかしい——何か細工がしてある、
インチキだ、と難癖をつけるような人がこれまた多い。
ヤクザの開帳するチンチロなら切り捨て御免であるが、
ことドラクエの世界にはこの手の言説がはびこっている。

わざわざブックマークして愛読してるわけではないが、
ツイッターでやたらと更新情報が流れてくるので
目に入る機会も多い、とある大手ブログ。
釣りビンゴに挑戦したとある。抽選確率は均等だと明記してるので
安心です、ふんふんなるほど。しかし釣果は特定の魚ばかりに偏り、
ビンゴはたったの一本、と不本意な結果に終わったそうだ。

この結果を確率計算してみると0.4％、という。
まあ薄いところを引かされて残念だったね、とは言えるが、
確率の世界においてはそこまでありえないことでもない。
現に私も輝晶核レベル5で、7連続失敗という件の0.4％に匹敵するような、
えらく薄いところを引かされたばかりである。
その後ジェムを突っ込んだら当たりを引き始めたので、
運営さんインチキしてませんか？営利目的でしょう、
と結論づけている。結果論のオンパレードで激おこプンプン丸なのである。

どこかに、裏で確率を操作して射幸心をあおり、
課金を促すようなMMO運営が存在する可能性がゼロだとは言わない。
しかし、それほど疑わしい運営ならばなぜゲームを
やめないのか、というのも当然こぼれ出る率直な疑問である。
どのミニゲームも、どのアクセ合成も、文句のない
抽選結果で推移したとしたら、むしろそっちのほうが
確率を操作されている、とは言えないだろうか？

0.4％といえば、1/250に設定されているパチンコ台と同じ確率だ。
その台が当たったからといって、「この台は0.4％を引いた！インチキだ！」
などと言い出す人はいない。おっ当たったラッキー、ぐらいのものである。
我々の生活は常に確率が織りなす事象に囲まれている。
自分にとって都合のいい偏りは気にも留めず、都合の悪い偏りだけを
ことさらに取り上げるから疑心暗鬼が生まれるのである。

まあ、このブログは刺激的な話題でアクセスを稼ぐ、
炎上上等なスタイルだからわざと書いてるのかもしれないし、
こういうツッコミを入れること自体ナンセンスなのかもしれないが…。

私はド文系100％の人間で、数学的な素養はないのだけど、
それでもこの世界を数学的な見地で、正しくとらえることは大切だと思う。
しょせん文章はどんなに美辞麗句を尽くそうが幻のようなものだが、
数学は全宇宙で共通の真理だ。私の考えるロマンとはいうなら、
宇宙のどこかに知的生命体がいたとして、学校では子どもたちに、
我々とまったく同じ数学を教えているはず、という話だ。
冬空にロマンティックな想像を馳せるのも一興ではないだろうか。