これは、魔の森でひとりの王子様を待つ荊に呪われた少女の物語。
そこは、とある瘴気が漂う深い森の中。
腕に荊を枷られた少女が1人彷徨っていた。
「ここは…どこなの?」
少女の心は寂しさと虚しさで泣いていた。
森の奥からは、荒々しい魔獣の叫び声が聞こえてくる。
少女は助けを呼ぼうと必死に森の中を彷徨う。
「ねぇ、誰か…助けて…」
願いは虚しく、ただ瘴気の中に消えていく…
ここは、とある瘴気に満ちた森の奥…
赤髪の彼は、従者とはぐれ彷徨っていた。
「あぁ、ここはどこなんだ。まったく…」
彼の心は怒りと苛つきで鳴いていた。
森の奥からは、色んな感情が響いてくる。
彼は従者を探しながら森の中を彷徨う。
「ねぇ、誰か…助けて…」
ふと、か弱い少女の声が聞こえた。
「…?こんな魔の森に女の子?」
彼は、その声をたよりに森の奥へ進んでいく。
ー続ー