やきにくやの冒険日誌

今年も夏がやってきた

やきにくやは性懲りもなく海で思いっきり遊ぶた――
バーベキューをするためにキュララナビーチへと足を運ばせていた やきにくや
「また夏がやってきてしまったか…
　夏といえばバーベキュー…バーベキューといえば焼肉…
　焼肉といえば俺…ふっ、参ったな
　また俺の見せ場が増えちまうじゃあねーか」

謎の声
「お、そこにいるのはやきにくや？やきにくやじゃねえか！」

やきにくや
「ん…？」

どこからか聞き覚えのある声がした

やきにくや
「おぉ、俺のにせも…じゃなくてナブレット団長じゃないか！！」

ナブレット団長
「久しぶりだなやきにくや！まさかこんな所で会うなんてなぁ！
　今日は海へ遊びに来たのか？」

やきにくや
「あぁ、実はそのつもりだったんだが…どうやら夏という季節は
　俺に安息の日々を与えてはくれないらしい
　これも宿命か…」

ナブレット団長
「相変わらず意味のわからない事を言うやつだな
　ま、今に始まったことじゃねーか！ハッハッハ！」

やきにくや
「ふっ、まぁそういう事だ
　団長も今日は海へと遊びに来たのか？」

ナブレット団長
「まぁ、そんな所だ
　といっても俺達ナブナブサーカスは楽しむ側というよりは
　楽しませる側だけどな」

やきにくや
「楽しませる？」

ナブレット団長
「おいおい俺の本業はサーカス団長だぜ？
　サーカスのメンバーと団長がここへ来たという事はやる事は一つしかねえ　だろう？」

やきにくや
「…なるほど、そういう事か
　そっちも色々大変だな」
ナブレット団長
「そういえばやきにくや知っているか？」

やきにくや
「ん？」

ナブレット団長
「噂で聞いたんだがよ…ここ最近俺に変装して
　悪さをしているバカがいるらしい」

やきにくや
「なんだと？
　それはどういう事だ？」

ナブレット団長
「何でもそいつは変装の達人らしくて
　悪さをするだけでなく
　甥のラグアスに近づいて金を借りようとしたって話だ
　それも一回だけじゃない、数回も、だ
　…いきなりウチに警察が来たときはびっくりしたぜ
　身に覚えのない事を色々言われて
　あの時は客は帰るわメンバーからは疑われるわ
　さんざんな日だったな」

やきにくや
「マジか…そいつは捕まったのか？」

ナブレット団長
「いや、どうもまだこの辺りに潜伏しているらしい
　目撃情報によれば犯人の特徴としては
　身長は俺の顔の半分くらいまであって
　髪が長かったそうなんだ」

やきにくや
「ほう」 ナブレット団長
「そういえばお前さっき俺を発見した時
　何か言いかけてなかったか？」

やきにくや
「ん？別に俺は何も言ってないが？」

ナブレット団長
「そうか？何か気になる事を言ったような気がするんだが
　俺の…何とかって」

やきにくや
「気のせいだろう
　今日は特に日差しが強い日だから幻聴でも聞こえたんじゃないか？」

ナブレット団長
「んー…ならいいんだがよ…」


－つづく－