「おや?私の世界に誰かが遊びに来たようです・・・」
ある世界に球として放り込まれたその「物」は、触れたもの、かかわったものの形、におい、音を感じ、そのものの死によって姿を得る。
はじめに触れたオオカミ、その飼い主だった少年、人間としての生き方を教えてくれた少女マーチ、マーチがその死を看取ったオニグマ、それぞれの死によって「それ」はその姿を得た。
その物、フシはパロナと別れた後祈祷師ピオランと彼女の故郷へと向かっていた。
(これまでのお話は「不滅のあなたへ」日誌①~⑥を参照してください)
そして、ピオランの故郷の国タクナハへ向かう途中、不意にフシは襲われる。
それは触手のようなものを伸ばし貫く。フシは少年の姿の再生ができない。。
フシはオオカミの姿で再生する。
木々の間に少年の姿をしたものが立つ。
しかし、フシはその姿を思い出せない。。
その時黒ずくめの男が現れる
「お前は奴に奪われた。あの少年を、形を、においを、音を。
奪われたままでいる限りお前は何を奪われたかも思い出すことはできないだろう。しかし、気づくはずだ。その違和感に、空洞に。
あそこにあるものはお前にとって価値あるものか?」
「それならば、あれと戦って勝て!あれは敵だ!」
フシは戦った。
「あれは、お前の集めた器を奪い、弱体化させるようにできている。
動物になれない生きそこないだ。だが奪い取ることに特化している。」
オオカミを奪われ、オニグマを奪われ、マーチの姿で素早く動きその核を奪い潰すと・・・。
フシにすべてが戻ってくる。
「お前、なに?」
「私がお前を作った。私たちには大いなる目的がある。この世界を保存することだ。そしてそいつはその計画を阻むために放り込まれた存在だ。」
これが観察者とフシの初めての出会いだった。
そして、これからずっと戦っていくことになる「ノッカー」との出会い。
次はタクナハの町へ・・・。
・・・・・つづく。かもしれない。
キャスト フシ・・・ギン・ヨウム
観察者・・エリアスレイ(自キャラ)
撮影、その他・・・ギン・ヨウム
「ノッカー」設定・キリコさん
これまでの「不滅」日誌は僕のページからたどってみてくださいね。