ルナナは険しい顔で、3人に詰め寄る。
♪ バ ァ ー ン !
爆発音かと耳を疑うほどの音が部屋に響き渡る。
蹴破りかねない勢いで、部屋に踊りこんできたのは、ルナナであった。
エテーネの女性。
アグラニ、ドルワームといった街に、数々の禍をもたらした彼女。
一人前の冒険者にとって、彼女の悪名は一度は耳にした事のある者も多い事だろう。
( ಠ益ಠ) 『 ちょっと! この古文書受け取れないってどーゆー事なのよ!? 』
彼女は、一冊の本を3人に見せた。
表面は乾燥しきり、文字はかすれて、目を凝らせば辛うじて読める位であろうか。
年季の入ったその書籍は、素人目にもその考古学的価値は高いであろう事が判る。
アーニアが、おずおずと前に出る。
( *'ω'*) 『 すみません、ルナナさん。その古書、確かに歴史的に貴重なのですけれど…受け取れないのです 』
言葉は遠慮がちだったが。先程ディードとやり取りをしていた時の笑顔は、そこには無かった。
それは、一人の若き賢者としての、毅然とした態度であった。
賢者として一人立ちをした彼女。
親友と共に、生死を掛けた賢者の試練を乗り越えた彼女は、大きく成長していた。
今は、その幼い顔立ちからは想像もできない、一種のオーラを発している。
アーニアの静かな迫力。対応に気圧されたルナナは、負けじと反論する。
( ಠ益ಠ) 『 なんでよ! あたしが死ぬ思いしてリンジャの塔まで行って、取ってきた本なんだから! 』
( *'ω'*) 『 … 』
( ಠ益ಠ) 『 グランドタイタス号がレンダーシアに着くようになって!真っ先にあの地に行って! 』
( *'ω'*) 『 … 』
( ಠ益ಠ) 『 やっと辿り着いたあの塔に一番乗りして、宝箱から手に入れた古文書なんだからね! 』
( *'ω'*) 『 … 』
( ಠ益ಠ) 『 あなた達、賢者が喉から手が出るほど欲しい本でしょうが! 』
噛みつかんばかりの剣幕で捲し立てる、ルナナ。
その様子をアーニアは、無表情で聞いていた。
( ಠ益ಠ) 『 さぁ!300万Gは妥当な金額でしょ!買いなさいよ! 』
( *'ω'*) 『 …あのですね 』
( ಠ益ಠ) 『 なによ! 』
( *'ω'*) 『 その本、盗品の可能性を指摘されたのです 』
( ಠ益ಠ) 『 なんですって! 死ぬ気で宝箱から取ってきたこの本を!盗品扱い!? 』
( *'ω'*) 『 …正確には、「違う人が取ってきたその本を、ルナナさんが盗んでここに持ってきた」です 』
( ಠ益ಠ) 『 !? 』
アーニアはハッキリと伝える。
回りくどくなく、自らの主張を正面から伝える。その根拠は奥の手として控えたまま。
面喰ったルナナは、顔を真っ赤にして反論する。
( ಠ益ಠ) 『 なによ!証拠にこの写真出したでしょう! 当時リンジャの塔に始めて登った証拠の写真! 』
( *'ω'*) 『 … 』
( ಠ益ಠ) 『 誰もいないのが、このルナナ様が一番乗りだった証拠なのよ! 』
そう言うと彼女は、テーブルの上に写真を叩きつけた。
頑丈で有名なガタラ製のテーブルが、悲鳴のような軋みを上げる。
その写真を見たディードが、アーニアの後を続ける。
( ╹_╹) 「 すみません、ルナナさん。 」
( ಠ益ಠ) 『 何よあなた! 』
( ╹_╹) 「 ルナナさんの証言と、この写真には。残念ですけど 「 一つの間違い 」 があるんです。 」
( ಠ益ಠ) 『 … 』
澄んだ、緑の瞳。
そのまなざしには、一つの確信の光が宿っていた。
~to be continued~
皆様。おはこんこん。
メイアです。 (。◠‿◠。✿)
さぁ、ここで問題です。
ディードが指摘した 「 間違い 」 とは一体何でしょう?
多分、判る人にはあっさり判ると思います。
あまり大したネタではありませんので。
一応、判った人は、コメ欄に 『 判ったー! 』 と書いてください。
あ、もちろんネタばらしは書いちゃダメよw
回答は、後編にて。
~to be continued~