それは黄金のリンゴの様な、とても甘酸っぱいお話
『 もし良かったらだけど… ウチのチームに来ない? 』
彼女の悲しい言葉を聞きながら。
いたたまれない気持ちになったあたしは、彼女にこう伝えました。
チムで一人で悲しみに暮れている。
明るくて優しくて、朗らかな彼女が孤独に泣いている。
そんなの理不尽じゃないって。
実は今まで。このようなケースは実は何回かありました。
日誌で知り合った人達が、事情は異なれど、悲しみに明け暮れている場面に遭遇する時。
孤独に苛まれている場面です。
そんな時、あたしは声をかけています。
一緒に来ない?って。こんな居場所もあるよって。
彼女は、少し迷い。こう答えました。
『 少し考えさせて下さい… 』
チームの移籍。大きな決断です。
今まで培ってきた繋がりを断ち切る事。とても勇気がいる事です。
このお話をご覧の方でも、1度や2度は経験あるのではないでしょうか。
喧嘩別れや、問題があって離脱する場合は簡単です。
心に多大なる傷は負いますが、嫌な物から 『 解放 』 される喜びも、裏を返せばそこにはあります。
ですが、彼女のケースは違います。
『 嫌なことから解放される 』 のではなく、『 いつ来るか判らない希望を待つ 』 のです。
どれだけの勇気と、エネルギーが必要な事でしょうか。
後日。彼女の出した答えは、こうでした。
『 待ちます 』
彼女は、待つ事を選択したのです。
同じシチュエーションになった時。あたしだったらどうしただろう。
今でも思う時があります。自分だったら、一人で待てたのかなって。
柔らかな話し方で、文字で会話しているだけでも、涙目なのが伝わる位、悲しみに暮れる彼女。
けど彼女は。心の中の強さを見せてくれました。
あたしは、彼女の選択を見守ります。
「 どうしても耐えきれなくなったら、いつでも言ってね 」 と言葉を残して。
それから、月日は流れました。
彼女の日誌を都度見ました。
彼女は泣いていませんでした。フレとの楽しい思い出が、出来事が。日誌には綴られていました。
待つ悲しみなんて、微塵も見せる事無く。
イベントでも、彼女と会います。
その事には触れることなく。彼女と接します。
彼女は、元気でした。明るく楽しい姿を見せてくれました。
彼女は、強くなっていきました。
サポを借りる時、彼女を見かけます。ステータスを見ると、とても高ステータス。
彼女は、逞しくなっていきました。
フレリスで見かけると、強ボスに行ってる事がほとんど。
しかもサポとでは無く、仲間と一緒に。
あぁ、彼女は乗り越えたんだ。
あの悲しみに明け暮れて、泣いてた日々を乗り越えたんだ。
なんて強い人なんでしょう。
そして、彼女は。
こんな日誌を書いてくれました。
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チームに戻って思った事
やっぱり大好きだ・・・人がいてもいなくても
チムチャの挨拶
家に帰ってきたら『ただいまー』『おかえりー』って言うみたいにあったかい
オレンジの色があったかい
みんなが自由に遊べて自由に楽しく好きな事ができる……
いつどこがどんな風に何が起きるか分からないけれど
全ては変わっていくのです
希望は明日へと吸い寄せられる変化と云う包容力
変わらないのは、みんなが大好きだって事♪ 小さなラブレター♥………(*´σー`)テレ
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ある日。彼女にフレチャで話しかけてみました。
『 楽しんでいる? 』
彼女は、こう答えてくれました。
『 はい! 今とっても楽しいです! (^ω^) 』
あの時待つ事を選んだ彼女。勇気ある、その選択は間違っていなかったのでしょう。
彼女の明るい言葉は、リンゴのような甘酸っぱい蜜の味となり、私の心に染み渡ったのでした。
~Fin~
※Special thanks to Apple.