この広い仮想空間を超えて届くメッセージ
写真は先日のテンの日の「再演『あの日』の出身村」での一枚。
週末の夜という事もあって、表示処理が重くなるくらいの人達が初期村に集まりました。
『あの日』から5年。
小学生だったフレは高校生になり、言葉遣いや立ち振舞いも明らかに変わりました。
中学生だったフレは大学生になり、人間関係や世の中の術に葛藤を持つようになりました。
高校生だったフレは社会人になり、社会というものの色合いに足を踏み入れていきました。
独身であったフレは結婚し、家庭を持つようになり、一人の大人として成熟の歩みを始めました。
その時間の長さは、人の環境を変えていくだけの確かな重みがありました。
アストルティアにいるキャラクターは、あくまで『アバター(自分の分身のキャラクター)』。
中の人の事に想いを馳せるのは、人によってはタブーであったり、人によっては当然のことであったり。その是非は人それぞれ。
私(メイア)は幸運にも、様々なきっかけに恵まれまくって。5年間の中で多くの人と言葉を交わす機会を得る事が出来ました。アストルティアを長らく走り回り、多くの人と会話を交わして、不思議と 『 中の人の心の移り変わり 』 を目の当たりにする事も多かったです。
あぁこの人は画面の向こうで本当に喜んでいるんだ。あぁこの人は画面の向こうで心から悲しみに暮れているんだ。様々なシーンを見てきた気がします。
たとえ電子データであるテキストの交換であっても。それが真か偽かの判断がつかない世界であっても。
人が変わる要素は世の中に多数あるけど。そのきっかけを与える要素の中で多くを占めるのは「言葉」。
それは何気ない直接の会話であったり、他者の苦言や説得であったり、本で筆者が述べる真意であったり、手紙であったり、メールであったり、新聞の記事であったり、テレビから流れる情報だったり、ネットで書かれる雑言であったり。
社会生活に於ける人というのは、五感による情報を「インプット(受信)」し、それを自らの中に取り込んで噛み砕き、自らの糧とし成長して、また新たに「アウトプット(発信)」する事を続ける生き物です。
受信する情報は、映像、音声、味、香り、食感、そして言葉と様々。
その受信する情報の一つ「言葉」。
口から発せられる声でも、手で書く手紙でも、そしてキーボードで打つテキストでも、いずれも人の行動に影響を与える情報です。アストルティアでのアバターが交わすチャットだって、その一つであることに代わりはありません。
ゲームの中でのチャットに、必要以上に尊い価値を付けるつもりはないけど。でもそれを全くの無駄なものと思考を止めて捨ててしまうのも愚かな事。
交わした言葉が他者の成長につながる時もあれば、不快な思いをさせる事もあり。時に人を元気にする事もあれば、その言葉が切っ掛けでリアルに出会うまで発展し結婚するに至ることもあり。
5年間の時間の中で、昼夜問わず、場所を問わず、年齢立場を問わず、離れた場所でアバターを介して交わされ続けた言葉には、人の心を変えるだけの確かな重みを持った物も、間違いなくありました。
『 ゲームの中とはいえ人が発する言葉は、誰かの心に何らかの影響を及ぼす可能性を含む、立派な発信である 』
発する言葉の内容に軽重はあれど、その事実に変わりはないのです。
ゲームの世界とはいえ、交わされれる言葉はリアルの心に届いてしまう情報。
思わぬ一言が人の心を和らげたり、思わぬ一言が他者の心を貫いてしまったり。何気ないチャットの一つだって、人の心を動かしてしまうきっかけになったりするもの。
袖すり合うも他生の縁。折角言葉を交わした間柄なら、願わくば良い方向へのきっかけで有りたいものですよね。
少しだけの優しい気持ちを持った発信で、リアルの気持ちも互いに気分良くなれれば、なんてお得なのでしょうw
(*´∀`*)
5年間を経て、少しだけ気がつくことの出来た仮想空間での会話の力。
これからも、互いの心が少しでも和らぐような言葉のやり取りを皆でキャッチボールしていきたいものですね。
心が和らぐような旅路を、優しい会話で皆で一緒に。(´▽`)
~Fin~
※願わくば誰かの心を楽しませる言葉を発していきたいものです