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エンターテイナー

メイア

[メイア]

キャラID
: TQ241-843
種 族
: ウェディ
性 別
: 女
職 業
: 僧侶
レベル
: 130

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メイアの冒険日誌

2018-10-15 11:49:28.0 2018-10-15 12:00:41.0テーマ:モンスター・ボス討伐

乾いた高地

 2012年デマトード
                                
                                 
その地ははるか遠く。
人の足が踏み入れるのをまるで拒むかのごとく、乾いた砂漠の彼方に存在する。


















      ~デマトード高地~


















 

複数の人影が見える。先頭にいる軽装の少女が短く呟く。






 「いた」






指差す方向を見る。
そこには一体の長い体躯をうねらせ、周囲を警戒する異形の生物が邪に羽ばたいている。
鬣は獅子。巨大な羽は蝙蝠。蛇の尾は雄々しく地を叩き付ける。


















合成獣の王。 ~キマイラロード~ だ。


















 

冒険者達は息を潜め身を地に伏せ、王の警戒が解けるのをじっと待つ。
やがて背を向ける合成獣。





  「 いくぞっ! 」





冒険者が一斉に駈け出す。王の背後から襲い掛かり、その虚をつく。
先頭の盗賊の少女は素早く飛び込むと、手慣れた手つきで合成獣の懐にある光る物を掠め取る。
それを確認した仲間は一斉に呪文の詠唱を始める。


















飛び交う火球。響き渡る咆哮。


















巨大な体躯がそこに横たわっていた。
冒険者たちはその傍らでつぶやく。


















「また駄目か…」


















 

彼らの目的は、合成獣の持つ「みずのはごろも物語」
強力な防具の一つ、みずのはごろもの製造工程が記されたその書は当時、破格の値段で取引される、文字通りの「お宝」である。

一攫千金を狙った、トレジャーハンティング。

手練れの冒険者たちはこの危険な高地に赴き、宝物を奪う生活に身を委ねていたのであった。






  「仕方ない、次の獲物を探そう」






上位の固有種である合成獣の王は、個体数はそう多くない。
冒険者たちは危険なこの地で個別に別れ、新たな獲物の探索を始める。


















  「ギャアッ!」


















仲間と分散して数分後。

盗賊の少女は岩陰の向こうで、短い叫び声を聞きつける。
慌てて段差を飛び越えると、そこには血まみれになった仲間の僧侶の姿。
そして傍には異形の獣が牙を剥いていた。


















ダークパンサーだ。


















 

野生の索敵範囲は人のそれを遥かに凌駕し、駆ける速度は冒険者の速度の数倍。
意表を突かれた仲間の僧侶は、背中から巨大な牙による痛恨の一撃を受けたようだ。






この僻地で、蘇生の呪文を持つ彼を失うことは、PT全体の死を意味する。






~ 他の仲間は…駆け付けるまでには間に合わない! ~






盗賊の彼女は右手の短剣を握りしめ、仲間の僧侶が戦域を離脱するまで、黒い野獣の気を引きつける為に駈け出す。
獣たちは小さい獲物の姿を捉えると身を翻し、獰猛な牙で襲いかかるのであった。



~Fin~

※懐かしいあの日々
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